2022年はカタールでFIFAワールドカップが行われる予定。だが同大会招致を巡る汚職事件が告発されたことにより、その動向の雲行きが怪しくなってきた。
2018年と2022年ワールドカップ招致を巡る汚職事件について、先日アメリカのニューヨーク裁判所が告発。開催候補となったロシアとカタールに支持が集まるよう、複数のFIFA幹部が賄賂を受け取っていたとして起訴された。
2022年大会のホスト国に立候補していたカタールに票が流れるよう、すでに故人となった元南米サッカー連盟(COMNEBOL)会長ニコラス・レオス氏、元ブラジルサッカー連盟会長リカルド・テイシェイラ氏などに対し、賄賂が支払われていたと報じられている。
ロシアとカタールの両国は贈収賄疑惑を否定しているが、FIFAは2022年のワールドカップ開催地について変更する可能性もあるようだ。15日、2015年の汚職事件の際にアメリカ司法当局から捜査対象となり、同年6月にFIFA会長職を辞任したゼップ・ブラッター氏はドイツ『ビルト』で2022年大会について、開催地が変更される可能性があると語った。
「おそらくドイツでの開催も可能だろう。だがそうなった場合、2018年のロシア大会に次いでヨーロッパでの実施が続くことになる。ヨーロッパはファーストチョイスではないだろうね。2026年の代わりにアメリカで開催することも可能だろう」
「アジアでは日本もできるかもしれないね。彼らは2022年ワールドカップ開催国に立候補していた。幸い2022年大会は32チームで行われる予定だから、運営の労力も前回大会からさほど変わらない」
アメリカはカナダ、メキシコとともに3カ国共同での2026年大会開催が内定している。そのため、2022年前倒しとなった場合は準備期間が少なく、異なる大陸での候補地を決めることになりそうだ。一方で日本は2020年の東京オリンピックが新型コロナウイルスの影響により1年間先送りとなったばかり。もし2022年にワールドカップが開催されるとして、2021年、2022年と連続して世界的なビッグイベントが実施できるかどうか、不透明な状況にある。
果たして2022年のワールドカップはどのような大会になるのだろうか。カタールから他国に開催地が変更される可能性も浮上しており、引き続きその動向が注目されるところだ。