東京五輪男子マラソン代表選考会のMGCファイナル・チャレンジ第3戦となる「第75回びわ湖毎日マラソン」は3月8日、滋賀県大津市皇子山陸上競技場発着の42・195キロ間で行われた。日本勢は2時間5分29秒の日本記録を突破できず、記録保持者の大迫傑が最後の男子代表に決まった。
午前9時15分のスタート時、号砲となるピストルが鳴らず、10分の順延となったレースだが、数分の間、雨に打たれた選手は体を冷やすことに。悪条件のなかでスタートすると、川内優輝(あいおいニッセイ同和損保)が10キロ地点で先頭集団から脱落。新型コロナウイルスの影響で沿道の応援自粛要請していたことから、まばらだった。
その後、谷原先嘉(まどか、大阪府警)、鈴木健吾(富士通)らが先頭集団を形成するものの、ペースメーカー(ランナー)のペース設定も遅めとなり、離脱した30キロ時点で日本記録更新に及ばない状況だった。
先頭集団を抜け出した作田直也(JR東日本)が自己記録を2分22秒更新する2時間8分59秒で日本人トップの4位に入賞。東京五輪男子代表の切符を得るには、同1日の東京マラソンで大迫が出した日本記録「2時間5分29秒」を上回る必要があったが、3分30秒足りなかった。1位のエバンス・チェベト(ケニア)でさえ、2時間7分49秒と、コースの特性上記録更新は難しかった。
今大会で記録更新者が出なかったことから、大迫が第3の男子代表に決定した。
また、女子の3人目の代表を決める選考レース第2戦「名古屋ウィメンズマラソン」では一山麻緒(ワコール)が2時間20分秒29秒で優勝し、代表に決まった。
東京オリンピック・男子マラソン代表内定者
- 中村匠吾(富士通) MGC1位
- 服部勇馬(トヨタ自動車) MGC2位
- 大迫傑(Nike)MGCファイナルチャレンジ**(**東京マラソンで設定記録突破)