日本スポーツ協会、イベント再開に向けたガイドライン公表:参加者が順守すべき事項も

1 執筆者 渡辺文重
イベント再開には、観客の協力も不可欠だ

日本スポーツ協会は5月14日、全国的な緊急事態宣言が一部解除されたことを受け、日本障がい者スポーツ協会と連携し、スポーツ庁からの助言を得て、スポーツイベント再開に向けた感染拡大予防ガイドラインを作成・公開した。イベント開催は、開催地の都道府県の方針に従うことが前提となる。

ガイドラインは、主にイベント主催者に向けられた内容で、競技特性に応じた感染拡大予防対策を講じることが必要としている。また、開催や実施の判断に迷った場合は、開催地や施設が所在する都道府県のスポーツ主管課や衛生部局などに相談するように呼び掛けていている。

ガイドラインには、参加者向けの感染防止策チェックリストも含まれており、参加者が順守すべき事項もまとめられている。

■参加者が遵守すべき事項

  • 以下の事項に該当する場合は、自主的に参加を見合わせること
  1. 体調がよくない場合(例:発熱・咳(せき)・咽頭痛などの症状がある場合)
  2. 同居家族や身近な知人に感染が疑われる方がいる場合
  3. 過去14日以内に政府から入国制限、入国後の観察期間を必要とされている国・地域などへの渡航または当該在住者との濃厚接触がある場合
  • マスクを持参すること(参加受付時や着替え時などのスポーツを行っていない際や会話をする際にはマスクを着用すること)
  • こまめな手洗い、アルコールなどによる手指消毒を実施すること
  • ほかの参加者、主催者スタッフなどとの距離(できるだけ2メートル以上)を確保すること(障がい者の誘導や介助を行う場合を除く)
  • イベント中に大きな声で会話、応援などをしないこと
  • 感染防止のために主催者が決めた、その他の措置の遵守、主催者の指示に従うこと
  • イベント終了後2週間以内に新型コロナウイルス感染症を発症した場合は、主催者に対して速やかに濃厚接触者の有無などについて報告すること
  • イベントの前後のミーティングや懇親会などにおいても、3つの密を避けること

■参加者が運動・スポーツを行う際の留意点

  • 十分な距離の確保
  1. 運動・スポーツの種類に関わらず、運動・スポーツをしていない間も含め、感染予防の観点から、周囲の人となるべく距離(できるだけ2メートル以上)を空けること(介助者や誘導者の必要な場合を除く)
  2. 強度が高い運動・スポーツの場合は、呼気が激しくなるため、より一層距離を空けること
  3. 水泳時などでマスクをしていない場合には、十分な距離を空けるよう特に留意をする必要があること
  • 位置取り:走る・歩くイベントにおいては、前の人の呼気の影響を避けるため、可能であれば前後一直線に並ぶのではなく、並走する、あるいは斜め後方に位置取ること
  • 運動・スポーツ中に、唾や痰(たん)をはくことは極力行わないこと
  • タオルの共用はしないこと
  • 飲食については、指定場所以外で行わず、周囲の人となるべく距離を取って対面を避け、会話は控えめにすること
  • 同じトングなどでの大皿での取り分けや回し飲みはしないこと
  • 飲みきれなかったスポーツドリンクなどを指定場所以外(例えば走路上)に捨てないこと

参考:スポーツイベント開催・実施時の感染防止策チェックリスト(PDF形式)