日本サッカー協会、2023年FIFA女子W杯招致からの撤退を発表

1 執筆者 渡辺文重
強豪としての地位を確立している「なでしこジャパン」

日本サッカー協会(JFA)は6月22日、開催国として立候補しているFIFA(国際サッカー連盟)女子ワールドカップ2023の招致から撤退することを、同日開催された臨時理事会で決定したと発表した。JFAの招致委員会や理事会などで、慎重に熟慮を重ねた上で決断だと説明している。

FIFAW杯ドイツ大会における優勝など、なでしこジャパン(日本女子代表)は、世界の公式国際大会で3大会連続の決勝進出を果たすなど、強豪としての地位を確立。2002年の男子W杯の共催、FIFAクラブW杯の開催など、運営能力が評価されていることなどは、招致を行う上で「大きな推進力になった」と分析。その一方で、世界的な潮流として「より多くの国で大規模大会の開催が可能となる共同開催が近年の世界のトレンドになりつつある」と指摘する。

また、Tokyo 2020(東京五輪)が2021年に延期されたことを受け、女子サッカー最高峰を決める2つの大会が、短期間に同じ国で開催されることに対する抵抗感が強まったこと。サッカーの普及という観点で考えると、FIFA主要大会の開催実績のないコロンビアやオーストラリア/ニュージーランドにアドバンテージがあることなどから、招致撤退という判断を下したとしている。

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