カーリングは、冬季オリンピックの中でもユニークなスポーツのひとつだ。ストーン、ブルーム(ほうき)、そして "スライダー" と "グリッパー" という靴を使用する。カーリングは "ゆっくり" としたスポーツに思われるかもしれないが、スキル、緊張、そして興奮でいっぱいの競技である。
北京2022でのカーリング競技は3種目行われ、9個のメダルをかけて競い合う。カーリングの歴史、注目のトップチーム、会場の情報など、**北京2022**に向けて事前に知っておくべき情報を見ていこう。
北京2022カーリングのトップチーム
世界カーリング連盟の世界ランキング(2021年3月17日時点)によれば、男女ともにスウェーデンとカナダがトップ3に位置している。2018年の平昌冬季オリンピックでこの2国が獲得したメダルの合計は3(ミックスダブルスでカナダが金メダル、女子でスウェーデンが金メダルを獲得)。冬季オリンピックにおけるカーリングでのメダル数はこれまで42個あり、カナダとスウェーデンで合計18も獲得しているのだ!
スウェーデンの男子は、オリンピックメダルを2つ獲得している**ニクラス・エディン**(スウェーデン)が率いるチームで、2021年世界選手権で3連覇を達成。これにより、エディンは5つ目の世界タイトルを獲得した。世界選手権でのスウェーデンの成功を考えれば、オリンピックでまだ金メダルを獲得していないのは驚きである。エディンが中心のチームは、平昌で銀メダルを獲得した2018年よりもさらに上を目指す。
オリンピック男子のディフェンディングチャンピオンである米国も、2018年の活躍を見せる可能性があり、韓国、日本、スイスも3つの種目のいずれかでメダル獲得の有力な候補にあげられている。
北京で注目すべきスター選手は、スウェーデン女子スキップの**アンナ・ハッセルボリ**(スウェーデン)。2019年11月、ハッセルボリはカーリング欧州選手権の金メダル、ミックスダブルス世界選手権の金メダル、そしてオリンピックの金メダルを同時に保有する史上初のカーラーとなった。
しかしながら、2021年世界選手権において、3位決定戦で米国に敗れ、スウェーデンはまさかの4位に沈んだ。決勝戦では、4-2でRCF(ロシアカーリング連盟)を下してスイスが優勝。この選手権で4位に終わったとはいえ、スウェーデンは、そしてスイスも、北京2022の優勝候補であることに変わりはない。
北京2022カーリング日程
カーリングは、2022年2月2〜20日の日程で行われる。
北京2022カーリング会場
カーリングは、北京国家水泳センターで行われる。”ウォーターキューブ” の愛称で知られるこの会場は、2008年夏季オリンピックおよびパラリンピックで水泳競技を開催するために建設された。
この施設は、2022年の冬季オリンピックでカーリング用の会場として使用するため2019年に改装され、“アイスキューブ”と呼ばれるようになった。収容人数は4,000人。
北京2022カーリング競技フォーマット
今回の冬季オリンピックでは、カーリングは3種目行われる。
- 男子
- 女子
- ミックス(混合)ダブルス
北京2022では、男子、女子、ミックスダブルス(男子1名、女子1名の1チーム2名)の各競技に10チーム(試合では1チーム4名編制)が出場。予選では10チームがラウンドロビン方式(総当たり戦)で対戦し、ベスト4のチームが準決勝、メダルマッチに進出する。
オリンピック競技としての歴史
カーリングは、16世紀にスコットランドで誕生した世界で最も古いチームスポーツのひとつ。初期のゲームは、凍った池や湖の上で、パースやストリリング地方のカーリングストーンを使って行われていた。
1600年代に入ると、持ち手のついたストーンが登場し、1838年にはグランドカレドニアン・カーリングクラブ(1843年にロイヤルカレドニアン・カーリングクラブに改称)が最初の公式ルールを作成した。
20世紀に入ってからは、ストーンの標準化、投石技術の進化、屋内施設の利用など、競技の発展に大きく貢献した。
男子カーリングは、1924年に開催された第1回冬季オリンピックで採用されたが、後に廃止され、1932年のレークプラシッドでデモンストレーション競技として再導入された。1936年から1992年まではデモンストレーション競技として行われていたが、1998年の長野大会で再び男女の競技として種目化された。2018年の平昌冬季オリンピックでは、ミックスダブルスの競技がプログラムに加わった。
カナダは冬季オリンピック史上、金メダル6個を含む11個のメダルを獲得しているカーリング大国で、2位はスウェーデンの8個。カーリングで2個以上のメダルを獲得した選手はいないが、冬季オリンピックで8回しか開催されていないことを考えれば当然のことといえる。