レスリング、東京五輪のシード方式を発表:JWFはFS男子65キロ級・乙黒拓斗を例に解説

1 執筆者 渡辺文重
9月14日からカザフスタンで開催される世界選手権に出場する乙黒拓斗

世界レスリング連盟(UWW)は9月6日、2020年のランキングのシステム、Tokyo 2020(東京五輪)のシードシステム、2021~23年のランキング大会の日程を発表。日本レスリング協会(JWF)も9日、公式サイトにて、その概要を伝えた。

東京五輪のシードシステムにも関係する2020年のランキング大会は、1月末と6月末に3スタイル(男子フリースタイル・女子フリースタイル・男子グレコローマンスタイル)同時に開催。そのほか、2019年世界選手権、2020年大陸選手権もランキングに影響を与える。さらに、オリンピック予選の上位2選手(出場枠獲得選手)にもランキングのポイントが授与される。

これらの大会で得たポイントの多寡により、東京五輪のシード選手は決定される。ただし、各大会のポイント数は発表されていない。また、シード選手となる資格として、対象となる大会に最低でも2回出場していることが条件となった。JWFは具体例として、2019年世界選手権で第2シードとなった乙黒拓斗(山梨学院大)のケースを紹介する。

乙黒は2018年世界選手権以外のランキング大会に不参加だったものの、2018年世界選手権で高いポイントを獲得(男子フリースタイル65kg級で優勝)したため、2019年世界選手権では第2シードとなった。しかし東京五輪では“最低2回出場”の条件を満たしていないため、同様のケースで高ポイントを獲得していても、シード選手にはならないと説明している。

また、2021~23年のランキング大会は年間4大会、3スタイルで開催。地域性を考慮して、欧州2大会、アジア1大会、パンアメリカン1大会を実施する。

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