ハンガリーの**シャオリン・サンドル・リュウとシャオアン・リュウ兄弟、そしてビクトル・クノッホ**、チャバ・ブルヤンは平昌2018のショートトラック男子5000mリレーで勝利をつかみ、ハンガリーに冬季オリンピック初の金メダルをもたらした。
2016年のユースオリンピックで銅メダルを獲得している弟シャオアンは、平昌以降、世界選手権、欧州選手権の個人種目でもタイトルを獲得し、ショートトラックのスター選手としての地位を確立している。
**北京2022**冬季オリンピックに向けて準備を進める23歳のシャオアンが、兄弟で一緒にトレーニングを積んで競うことや、オリンピックへの思いを語った。
Olympics.com(以下、OC):北京2022へのカウントダウンが始まっています。どのように準備をしていますか?
**シャオアン・リュウ(以下、SL):**夏の間の準備はばっちりで、ベストを尽くせたと思います。どのセッションでも一生懸命トレーニングし、リンクの上でも外でも常に最高のパフォーマンスを発揮できるよう努力してきました。
OC:現在の調子はどうですか?
**SL:**ワールドカップの最初の2戦で、練習の成果が出ていないと感じました。もう少し時間が必要です。ひょっとすると最初の2戦に期待しすぎていたのかもしれません。まだメダルを獲得するタイミングではないことはわかっていますので、北京を楽しみにしています。そこで練習の成果が現れるはずです。
OC:昨シーズンはいい結果が見られましたね。振り返ってみてどう思いますか?
**SL:**世界選手権で初優勝しました。平昌2018の後、世界タイトルを手にしたいと思っていました。世界チャンピオンになったことがなく、これもひとつの夢でした。北京の前に優勝できてよかったです。選手を派遣しなかった国もありますが、それでも自分はここまでのことができるという、ポジティブな感触が得られました。とても幸せです。
OC:北京大会を迎えるにあたり、世界王者であることによるプレッシャーはありますか?
**SL:**最初の数レースは少しプレッシャーを感じました。でも、もう慣れました。流れに身を任せて、いつも通り全力を尽くすことを心がけています。
OC:平昌大会に出場したことが、北京オリンピックへのいい準備になったと思いますか?
**SL:**僕にとって最初のオリンピックは少し忙しかった。楽しむ余裕がほとんどありませんでした。でも最終日に、それはとても重要なことなのだとようやく気づきました。全員がメダルのために戦っていて、自分の競技にすべてを注がなければなりません。でも一方で自分がやっていることを楽しむことも大切です。少し時間がかかりましたが、それに気づけて良かったと思います。
OC:平昌大会でオリンピアンになったこと、特に兄弟そろっての出場にはどんな意味がありましたか?
**SL:**とても素晴らしい時間でした。ビデオを見るたびに、今でも鳥肌が立ちます。僕たちがハンガリーに戻ったときも、とても最高の気分でした。もちろん、僕たちの人生は変わりました。自分たちがものすごく有名だとは言いませんが、少なくとも自分たちの名前をみんなに知らせることができましたし、ハンガリーのショートトラックというものをトップレベルに引き上げることもできました。
OC:兄弟で一緒にトレーニングし、競い合うことの良さは何だと思いますか?
**SL:**兄が隣にいるというのは、いつだって良いことです。常にお互いを支え合っていますし、練習中に僕が疲れたときには兄が近づいて来て、「ほら、一緒にやろう! あともう1セット。これが終われば家に帰って休めるから」って声をかけてくれます。とても良いことだと思います。僕たちが1位、2位でゴールすることができたら最高です。
OC:お互いのクオリティーを高め合っていると思いますか?
**SL:**もちろん、常にそうです。僕が調子が悪くて、兄が好調のときもあるし、僕がいい感じで、兄がついてない日もある。でもいつもお互いに励まし合っています。それはとても良いことなんです。というのも、僕たちは陰と陽で、個性も全く違います。
OC:平昌での勝利により、冬季オリンピック初の金メダルがハンガリーにもたらされました。どれほど重要なことでしたか?
**SL:**個人種目でもメダルが欲しかった。でも出場したすべての種目でペナルティーを3回受けました。大きなプレッシャーを感じていたんだと思います。レースへの気持ちが高まりすぎて多くのことを台無しにしたので、リレーの前に頭の中をリセットしなければなりませんでした。ペナルティーを3回受けた後にどうやって気持ちをリセットするか、これはいい経験になりましたし、いい思い出でもあります。アスリートとして、常にベストであるとは限りません。絶好調のときもあれば、不調もある。今ではそれがわかるし、精神的にとても成長しました。
OC:オリンピックチャンピオンになって変化を感じることはありますか?
**SL:**勝つたびに、自分の人生において成長していると感じます。同時に、以前と変わらず謙虚であることも感じています。なので、毎回レースに向かうときは、ただ全力を尽くす。コーチの意見に耳を傾け、これまで通り、毎日一生懸命練習する。大会前と変わったことはありませんが、僕の人生は変わりました。
OC:2016年のユースオリンピックで銅メダルを獲得しましたね。当時の思い出を聞かせてください。
**SL:**とても興奮しました。良い経験ができ、最高の思い出です。他の選手やチームメイトたちと一緒に楽しめたのが最高でした。オリンピックへの心構えにもなったと思います。この銅メダルをはじめ、すべての大きな大会でメダルを獲得していることはとてもいい気分です。
OC:当時の銅メダルにはどんな意味がありましたか?
**SL:**銅メダル以上のものが欲しかったというのが正直な気持ちです。もっとよいパフォーマンスができることはわかっていましたが、ショートトラックではそれが時に難しくもあります。体の使い方やパワーだけではなく、頭も使わなければなりません。体と同様、頭も強くなければならないのです。