東京2020の新体操は、イスラエルのリノイ・アシュラムが、大会前に優勝候補に挙げられていた世界選手権3度優勝のジーナ・アべリナを逆転するなど、さまざまなドラマが生まれた。新体操の結果をまとめた。
東京2020 新体操トップ5の瞬間
- イスラエルのリノイ・アシュラムは、新体操の種目別決勝で、イスラエル人女性として初めてオリンピック種目別で金メダルを獲得し、歴史に名を刻んだ。この金メダルは、最後のルーティンまでもつれた決勝戦で、3度の世界チャンピオンに輝いたROCのジーナ・アべリナを抑え、大逆転で獲得したものだ。「何と言っていいのかわかりません。何を感じているのかわからないし、わからない。とても興奮しています。歴史に残る出来事です」とアシュラムは試合後Olympic.comに語った。
- ジーナ・アベリナは決して諦めなかった。アシュラムが第1種目からリードしていたにもかかわらず、アベリナは最後まで戦った。アベリナは、すべてのローテーションで最後に登場。見事なリボン・ルーティンのフィナーレで金メダルを獲得できるかどうか、判定を待った。惜しくも金メダルには届かなかったものの、オリンピックで初めての銀メダルを獲得するには十分な結果だった。
- ジョージアで最も成功した新体操選手であるサロメ・パザワは、2度目のオリンピックに出場。2015年にシュツットガルトで開催された世界選手権で4位に入賞したスタイリッシュな23歳は、6年前の世界選手権での優勝以来、怪我に悩まされながらも、復帰。東京2020では17位だった。
- 団体では、ブルガリアがROCを逆転して金メダルを獲得。ブルガリアが新体操で金メダルを獲得するのは初のことで、アトランタ1996で銀メダルを獲得して以来の好成績を収めた。ROCにとっては、1996年以来、オリンピックの団体戦で初めての敗北となった。
- イタリアは、2012年に銅メダルを獲得して以来、初めて表彰台に返り咲き、銅メダルを獲得。同国にとって、このメダルはオリンピック新体操で3つ目。アテネ2004では銀メダルを獲得している。
最後の大会
決勝進出こそ逃したが、アメリカのローラ・ゼンの演技は見るに値する選手だ。世界選手権の個人総合最高位(2017年は6位)など、歴史に残る成果を残してきた選手だ。ゼンが2014年のユースオリンピックで獲得した銅メダルは、アメリカがオリンピックでの同競技で初めて獲得したメダルとして記憶に残っている。
ハロー、パリ
銅メダリストのアリーナ・ハルナスコ(ベラルーシ)は、今後注目すべき選手。2017年の世界選手権では13位、2019年の世界選手権では26位に入賞した19歳の彼女は、東京2020では表彰台に上った。パリ大会での注目選手の一人だ。
Olympics.comで新体操リプレイは見られる?
olympics.com/tokyo2020-replays で東京2020の新体操を振り返ろう。
リノイ・アシュラムが次に出場する大会は?
新体操でイスラエル初のオリンピック金メダリストとなったリノイ・アシュラムは、今後の予定を完全には明らかにしていない。ただ、10月下旬に日本の北九州で新体操の世界選手権が開催される予定だ。
東京2020 新体操メダリスト
個人総合
金:リノイ・アシュラム(ISR)
銀:ジーナ・アべリナ(ROC
銅:アリーナ・ハルナスコ(BLR)
団体総合
チーム
金:ブルガリア
銀:ROC
銅:イタリア