パリ2024卓球観戦ガイド! 注目ポイント・日本代表・競技形式・試合日程

執筆者 Olympics.com
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Hayata Hina
写真: World Table Tennis

東京2020オリンピックでは、初めて採用された混合ダブルスで水谷隼と伊藤美誠が日本卓球史上初の金メダルを獲得し、ますます人気を高めた卓球競技。

パリ2024オリンピックでは、東京2020に続き、男子・女子シングルス、男子・女子団体、混合ダブルスの5種目でメダルが競われる。

開会式翌日の7月27日から8月10日までの15日間に渡り開催される卓球競技の最初にメダルが確定するのが、7月30日の混合ダブルスで、日本勢の2連覇に期待がかかる。8月3日には女子シングルスの決勝、翌4日に男子シングルス、8月9日に男子団体でメダルが確定し、翌10日に女子団体決勝が行われる。女子の種目で競技が締め括られるのは初めてとなる。

ここではパリ2024オリンピック卓球競技の日本出場選手、注目ポイント、試合日程などを紹介する。

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パリ2024卓球競技の競技形式

幅152.5cm×長さ274cm×高さ76cmの卓球台の上でラケットを使って直径40mm・重量2.7gのプラスチック製ボールを高速で撃ち合う卓球競技。パリ2024では、男女シングルスに男女各70名、団体戦に男女各16チーム、混合ダブルスに15組が出場し、メダルを競い合う。

シングルスと混合ダブルスの試合は7ゲームマッチで行われ、各ゲームは11点(ただし2点差をつけなければならない)先取した選手が勝ち。4ゲーム先取した選手が試合の勝者となる。団体戦は、ダブルス1試合とシングルス最大4試合が行われ、それぞれ5ゲームマッチとなる。各チームは3名の選手で構成され、3試合を先取したチームが勝利となる。ダブルスでは、選手は交互にボールを打たなければならない。全種目において、準決勝の敗者は3位決定戦に回り、銅メダルを争う。

パリ2024卓球競技の日本代表選手

日本卓球協会は2024年2月5日、都内で記者会見を開き、パリ2024オリンピック卓球競技男女各3名の内定選手を発表。また、6月8日に理事会を開き、男女各1名の補欠を選出した。

  • 張本智和(智和企画/21)…男子シングルス、男子団体戦、混合ダブルス
  • 戸上隼輔(井村屋グループ/22)…男子シングルス、男子団体戦
  • 篠塚大登(愛知工大/20)…男子団体戦
  • 松島輝空(木下グループ/17)…男子団体戦補欠
  • 早田ひな(日本生命/24)…女子シングルス、女子団体戦、混合ダブルス
  • 平野美宇(木下グループ/24)…女子シングルス、女子団体戦
  • 張本美和(木下グループ/16)…女子団体戦
  • 木原美悠(木下グループ/19)…女子団体戦補欠

※年齢は2024年7月26日開会式現在

女子は、東京オリンピックからの3年間で、一躍日本卓球女子のエースへと成長した早田ひなが、女子シングルス、女子団体戦、混合ダブルスの3種目でパリに挑む。また、2000年生まれの黄金世代の一角として早田と共に卓球界を盛り上げてきた平野美宇の活躍にも期待が高まる。男子は、3種目でメダル獲得を狙うエースの張本智和と、2024年全日本卓球選手権大会で張本と激闘を展開した戸上隼輔が初出場のオリンピックで表彰台を狙う。また、女子団体戦では、張本の妹・美和が16歳にして初出場を決め、パリの舞台で兄妹そろってメダル獲得を目指す。

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パリ2024卓球競技の観戦ポイント

驚異的な反射神経で球を打ち合う卓球競技。相手の戦術を瞬時に読み解き対応できるかが勝敗を分けるカギとなる。時速100kmを超えるスマッシュや強烈な回転をかけたボールなど、様々な戦略で相手を翻弄する高速戦が見どころだ。

ソウル1988でオリンピック正式競技に卓球競技が導入されて以来、中華人民共和国は圧倒的な強さを誇っている。東京2020までに授与された全115個のメダルのうち、60個(32個の金メダルを含む)を獲得した中国勢は、パリ2024でさらにこの記録を更新するだろう。6月12日現在の世界ランキング・シングルスにおいて男女共にTOP4を独占し、混合ダブルスでも1位と5位にランクインしている厚い中国の壁を、男子同ランキング11位の張本と15位の戸上、女子5位の早田と9位の平野が撃破することができるかに注目が集まる。

また、東京2020に続き日本が2連覇を狙う混合ダブルスでは、シングルス男女で共に世界1位の中国最強ペア、ワン・チューチン(王楚欽)&スン・インシャ(孫穎莎)に、日本No.1の張本&早田ペアと、イム・ジョンフン&シン・ユビンの大韓民国ペアが立ち向かう形になる。

一瞬たりとも目が離せないスピード感のある試合展開を楽しもう。

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パリ2024卓球競技の競技日程

以下すべて現地時間(日本はパリより7時間進んでいる)。

※日程は変更になる可能性もある

7月27日(土)

  • 15:00〜16:30 男子・女子シングルス予選ラウンド
  • 16:30〜18:00 混合ダブルス1回戦 第1〜8試合
  • 20:00〜23:00 男子・女子シングルス1回戦 第1〜32試合

7月28日(日)

  • 10:00〜14:00 男子・女子シングルス1回戦 第1〜32試合
  • 16:00〜18:00 混合ダブルス準々決勝 第1〜4試合
  • 20:00〜23:00 男子・女子シングルス1回戦 第1〜32試合

7月29日(月)

  • 10:00〜14:00 男子・女子シングルス1回戦 第1〜32試合
  • 17:00〜19:00 混合ダブルス準決勝 第1、2試合
  • 20:00〜23:00 男子・女子シングルス2回戦 第1〜16試合

7月30日(火)

  • 10:00〜12:00 男子・女子シングルス2回戦 第1〜16試合
  • 13:30〜14:30 混合ダブルス3位決定戦
  • 14:30〜15:30 混合ダブルス決勝
  • 15:30〜16:00 混合ダブルス表彰式

7月31日(水)

  • 10:00〜13:00 男子・女子シングルス2回戦 第1〜16試合
  • 15:00〜18:00 男子・女子シングルス3回戦 第1〜8試合
  • 20:00〜23:00 男子・女子シングルス3回戦 第1〜8試合

8月1日(木)

  • 10:00〜11:00 女子シングルス準々決勝 第1試合
  • 11:00〜12:00 女子シングルス準々決勝 第2試合
  • 12:00〜13:00 男子シングルス準々決勝 第1試合
  • 15:00〜16:00 女子シングルス準々決勝 第3試合
  • 16:00〜17:00 男子シングルス準々決勝 第2試合
  • 17:00〜18:00 男子シングルス準々決勝 第3試合
  • 20:00〜21:00 女子シングルス準々決勝 第4試合
  • 21:00〜22:00 男子シングルス準々決勝 第4試合

8月2日(金)

  • 10:00〜11:00 女子シングルス準決勝 第1試合
  • 11:00〜12:00 男子シングルス準決勝 第1試合
  • 13:30〜14:30 女子シングルス準決勝 第2試合
  • 14:30〜15:30 男子シングルス準決勝 第2試合

8月3日(土)

  • 13:30〜14:30 女子シングルス3位決定戦
  • 14:30〜15:30 女子シングルス決勝
  • 15:30〜16:00 女子シングルス表彰式

8月4日(日)

  • 13:30〜14:30 男子シングルス3位決定戦
  • 14:30〜15:30 男子シングルス決勝
  • 15:30〜16:00 男子シングルス表彰式

8月5日(月)

  • 10:00〜13:00 男子・女子団体1回戦 第1、2試合
  • 15:00〜18:00 男子・女子団体1回戦 第3、4試合
  • 20:00〜23:00 男子・女子団体1回戦 第5、6試合

8月6日(火)

  • 10:00〜13:00 男子・女子団体1回戦 第7、8試合
  • 15:00〜18:00 男子・女子団体準々決勝 第1試合
  • 20:00〜23:00 男子・女子団体準々決勝 第2試合

8月7日(水)

  • 10:00〜13:00 男子・女子団体準々決勝 第3試合
  • 15:00〜18:00 男子・女子団体準々決勝 第4試合
  • 20:00〜23:00 男子団体準決勝 第1試合

8月8日(木)

  • 10:00〜13:00 男子団体準決勝 第2試合
  • 15:00〜18:00 女子団体準決勝 第1試合
  • 20:00〜23:00 女子団体準決勝 第2試合

8月9日(金)

  • 10:00〜13:00 男子団体3位決定戦
  • 15:00〜18:00 男子団体決勝
  • 18:00〜18:30 男子団体表彰式

8月10日(土)

  • 10:00〜13:00 女子団体3位決定戦
  • 15:00〜18:00 女子団体決勝
  • 18:00〜18:30 女子団体表彰式

パリ2024卓球競技の会場

パリ南アリーナ4

パリ15区に位置し、オリンピック・パラリンピック選手村から14kmの距離にあるパリ南アリーナは、パリ万博ポルト・ドゥ・ヴェルサイユ見本市会場内の各パビリオン(1、4、6)を利用した競技場で、卓球のほか、バレーボール競技(アリーナ1)、ウェイトリフティング、ハンドボールが実施される。この会場は、フランスで最も来場者の多い施設でで、35ヘクタールの敷地内に、228,000平方メートルの8つのパビリオンからなる展示場とコンベンションセンターを備え、毎年、750万人の来場者を迎え入れている。

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