ノルディックスキー・コンバインド:ローザンヌ2020の前に知っておくべき基本情報

ローザンヌ2020ユースオリンピック冬季競技大会開幕前にノルディック・スキーコンバインドを詳しく知ろう

1 執筆者 Michael Hincks
男子HS140 | FISノルディックスキー・コンバインド・ワールドカップ

ノルディックスキー・コンバインドはスキージャンプとクロスカントリースキーで構成される、最も難しい競技の一つだ。

選手にはジャンプに必要な度胸と瞬発力だけでなく、クロスカントリーでフィニッシュラインを真っ先に切るために必要な強さと耐久性も求められる。

この過酷な競技は、1924年の第1回以降、冬季オリンピックで毎回採用されている。

発祥の地はノルウェーだが、近年はドイツやオーストリアがノルディックスキー・コンバインド大国として隆盛を誇っている。

過去のオリンピックでは男子のみの競技だったが、1月のローザンヌ2020ユースオリンピック冬季競技大会では初めて女子が参加する。

そのため、マイナー変更はあったものの最も勇敢なスキーヤーが勝つという根幹は変わっていない、この競技の歴史に残る大会となるのは間違いない。

ユースオリンピックのノルディックスキー・コンバインドを観戦する方法

Olympic Channelは延べ13日間、計300時間にわたり、ローザンヌ2020ユースオリンピックの熱戦をストリーミング配信する。olympicchannel.comYouTubeの冬季ユースオリンピック専門チャンネルを始め、Amazon FireApple TVAndroid TVRokuなどのデバイスでも視聴できる。

その他にもニュースやハイライト、注目の話題、インタラクティブなインタビューなどを毎日お届けするライブショーも、FacebookTwitterolympicchannel.comで配信。さらにオリンピックと縁の深いアスリートなどにインタビューしたOlympic Channelポッドキャスト も毎日お届けする。

今大会についての情報はOlympic ChannelのFacebookTwitterInstagramYouTubeでも発信。ストリーミング配信の詳細を含む大会の競技日程はこちらで確認できる

ノルディックスキー・コンバインドの競技会場と日程

ローザンヌ2020のノルディックスキー・コンバインドは1月18日~22日にレ・テュッフ(フランス)で行われる_(日程の詳細は末尾に記載)_。

ノルディックスキー・コンバインドの起源

The clue is in the name, although it is specifically Norway where Nordic combined took off in the 19th century.

その名前の通り、この競技は19世紀にノルウェーで誕生した。

ノルディックスキー・コンバインド初実施大会は1892年にオスロで開かれたホルメンコレン・スキーフェスティバル。近隣国のスウェーデンとフィンランドも出場した。

ノルウェー王オーラブ5世は自ら1920年代の大会に出場。1924年にはオリンピック冬季競技大会が始まった。

そのシャモニー大会で実施されたノルディックスキー・コンバインドは、冬季五輪競技としての地位をそれ以来守り続けている。当初はノルウェーが4大会連続で全メダルを獲得するなど競技を独占。そのためメダル通算ランキングでは今なお同国がトップに君臨している。

しかし、その後フィンランド、近年ではオーストリアドイツの台頭が顕著になっている。

ノルウェーはノルディックスキー・コンバインドで通算31個の五輪メダル(うち金メダル13個)を獲得。これをドイツ(計14個、金5個)、フィンランド(計14個、金4個)、オーストリア(15個、金3個)が追い上げている。

平昌2018で最も成功したのはドイツ。そのエース、エリック・フレンツェルは3つの五輪金メダルを誇り、2019年のノルディックスキー・コンバインド世界選手権も制している。

規則と種目の概要

現在、冬季オリンピックでは10km個人ノーマルヒル10km個人ラージヒル団体ノーマルヒルの3種目が実施されている。

個人ノーマル(90m)ヒルとラージ(120m)ヒルの後にクロスカントリーレースが行われる。団体はノーマルヒルと4x5kmクロスカントリーリレーで構成される。

先にスキージャンプが行われ、飛距離と飛型点から成る総合得点を争う。

このジャンプで最高点をマークした選手がクロスカントリーで最初にスタート。ジャンプの点差に基づいて計算された時間差で後続がスタートする。

1980年代から採用されているこの「グンダーセン方式」により、クロスカントリーレースで最初にフィニッシュラインを切った選手が勝者という、ファンにも分かりやすい構図になっている。

1月のユースオリンピック競技大会ではノーマルヒルのみ実施され、女子レースは4km男子レースは6kmの競争となる。

混合団体種目では、各国6選手(クロスカントリー選手男女1人ずつ、スキージャンプ選手男女1人ずつ、ノルディックスキー・コンバインド選手男女1人ずつ)でチームを作る。

個人種目と同様、スキージャンプの合計得点に基づき4x3.3kmリレーの出発順と出発時が決められる。

用具は2セット

当たり前かもしれないが、ノルディックスキー・コンバインドでは2セットのスキーが必要になる。

各選手がジャンプスキー (長さは身長の145%以内)とクロスカントリーレーススキー(重さ750g以上で長さは身長マイナス100mm以上)を用意する。

従ってブーツも2足必要で、ビンディングを使って各スキーに装着する。

ジャンプではヘルメットとゴーグル、クロスカントリーレースではビーニー帽/ヘッドバンド、サングラス、ストックが使われる。

スキージャンプでは空気力学が極めて重要になり、選手は通気性や素材に関する規則に適合したスーツを着用しなければならない。詳細な指針が設けられており、例えばアンダーウェアの厚さは3mmを超えてはならない。

ローザンヌ2020ノルディックスキー・コンバインド競技日程

1月18日(日)

10:00 - 16:00 女子個人NH/4km、男子個人NH/6km

1月20日(月)

10:30 - 13:00 混合団体

1月22日(水)

10:00 - 11:00 ノルディック混合団体NH 4x3.3km - スキージャンプ

13:30 - 14:30 ノルディック混合団体NH 4x3.3km - クロスカントリースキー(バレ・ド・ジュー)

もっと見る