日本の車いすテニススター、上地と国枝が東京パラリンピックで金を狙う
メジャータイトルホルダーにして、パラリンピックメダリストの国枝慎吾と上地結衣は、世界ランク1位に君臨している。彼らは、東京2020でも頂点を目指す。
現代の車いすテニス界を代表する2人のスターが、パラリンピック競技大会、**東京2020**で開催国日本のシングルスの表彰台を独占する可能性が出てきた。
8月27日(金)から開催されるパラリンピック競技大会の車いすテニス競技では、2人で合計33ものメジャータイトルとパラリンピックで6個のメダルを獲得してきた国枝慎吾と上地結衣が、母国で揃って金メダルを獲得するかもしれない。
国枝は、パラリンピックに向けたビデオの中で、母国開催の大会でプレーすることについて、ITFテニスに「まだ想像がつきません」と語っている。「アテネ2004以降、パラリンピック4大会に出場していますが、母国での出場は初めてです。とても楽しみにしています」
上地は、開会式でパラリンピックの聖火台の点火に参加した日本の3人のパラアスリートの一人。
国枝は、北京2008、ロンドン2012に続き、3度目の金メダルを目指している。初の金メダルを目標に掲げている上地は、リオ2016で銅メダルを獲得している。
上地は「東京2020では、もちろん金メダルを目指しますが、それに加えて、楽しんでプレーできるようにしたいと思っています」と、昨年の東京2020ウェブサイトのインタビューで語った。
「(リオ)大会後は悔しさしかありませんでした。メダルを獲得したという安心感はありましたが、幸せではありませんでした。今振り返ってみても、その気持ちは変わりません」
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車いすテニス:大混戦
パラリンピックでは、車いすテニスの男女ともに金メダル争いが激しく、国枝や上地が金メダルを獲得することは簡単ではない。
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国枝が現在の男子シングルスNo.1プレーヤーである一方で、アルゼンチンのグスタボ・フェルナンデス、ベルギーのヨアキム・ジェラール、フランスのステファン・ウデ、スウェーデンのステファン・オルソン、そしてイギリスのアルフィー・ヒューエットとゴードン・リードがトップ10に入っており、しかも全員がグランドスラムのチャンピオンだ。
リードはリオ2016で、ダブルスのパートナーであり親友でもあるヒューエットを決勝で破り、金メダルを獲得した。
国枝は男子ついて「いい選手がたくさんいて、彼らの激しい試合を見ることができます。彼らのファンになってもらえればと思いますし、もちろん僕のファンになってもらえればうれしいですね。それが一番の楽しみです」と語った。
女子も同様で、上地は現在、オランダのディーデ・デ・フロートに次ぐ2位につけている。2人は2016年以降、1つを除いてすべてのメジャータイトルを分け合っており、上地が6つ、デフロートが11個獲得している。
2月に行われた全豪オープン2021では、デ・フロートが上地を抑えてタイトルを獲得しており、女子のトップには、オランダのアニク・ファン・クート、イギリスのジョーダンヌ・ホワイリー、上地がダブルスを組む可能性が高い大谷桃子も名を連ねている。
「パラリンピックのすべてが楽しみです」と、上地は2019年にITFテニスに語った。「大会はとても楽しいものになるでしょう」
デ・フロートはまだ“ゴールデンスラム”を追い求めている。今年はこれまでにAO、全仏オープン、ウィンブルドンの3つのメジャー大会をすべて制覇している。
車いすテニスの種目は全部で6部門。男子シングルス、男子ダブルス、女子シングルス、女子ダブルス、男子クアードシングルス、男子クアードダブルス。
クアードのディラン・オルコットも、デ・フルートと同様にゴールデンスラムを目指している。
東京2020:車いすテニスのプラットフォーム
車いすテニスは、4つのグランドスラムでトップスターと同じ大会に出場できるなど、他のパラスポーツにはないプラットフォームを得ている。
しかし、国枝と上地にとって、東京2020はさらに特別なものになるだろう。それは、彼らの才能、世界的な成功を世間に伝えること、そして競技人口を増やすためでもある。
国枝は「車いすテニスを知らない人たちに魅力を伝える大きなチャンスです。そうなることを願っています」と語った。
国枝と上地の周りには、大きな大会になると多くの日本メディアが集まり、そのおかげで2人の知名度も高くなっている。日本メディア最大の関心事は、 2人が母国で金メダルを獲得できるかどうかだ。
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