競技概要:競泳

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競泳とは?

オリンピックの競泳は、個人競技と団体競技の両方があり、屋外または屋内のプールで、自由形、背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライのいずれかのストロークを使用して体を水中に推進させる。

マラソン(オープンウォーター)スイミングやアーティスティックスイミングとは別の競技だ。

競泳はいつ、どこで、誰が考案した?

泳いでいる人の姿を描いた石器時代の壁画がエジプトで発見されていることから、先史時代の人は川や湖を渡るために泳ぎを覚えたことがわかっている。また、ギリシャ神話にも水泳が登場している。

水泳が広く行われるようになったのは、19世紀初頭にイギリス水泳協会が競技会を開催するようになってからのことで、初期の水泳選手の多くは、平泳ぎ、またはその一種にあたる泳法をとっていた。

南米の原住民が使っていた泳法をベースに、あおり足(シザーキック)を採用したのがクロールの原型。1880年代後半、フレデリック・カビルというイギリス人が南太平洋に行き、原住民がバタ足でクロールをしている姿を目にした。オーストラリアに移住したカビルは、後に有名なオーストラリアン・クロールとなる泳法を教え伝えた。

競泳のルールは?

選手は、自由形、背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライの4つのストロークのうち1つを使ってレースを行う。あるいはそのすべてを用いて競うのが個人メドレー(IM)だ。

自由形、平泳ぎ、バタフライ、個人メドレーの4種目は、スタート台から水中に飛び込んでスタートし、背泳ぎ(メドレーリレーの場合も)は水中でスターティングブロックを掴んだ状態からスタートする。

リレー競技では、2番手、3番手、4番手の選手は、前の選手が壁にタッチして初めてスタートできる。

すべてのレースにおいて、選手は音とともに一斉にスタートし、設定された距離を泳ぎきって最初にプールの壁にタッチした者が勝者となる。スタートの合図よりも前にプールに飛び込んだ選手は失格となる。

スイミングプールの大きさは?

オリンピックプールは長さ50mで、8レーンに分かれている。

水泳競技の種類

プロのスイマーは通常、50mの「長水路」プールか、25mの「短水路ス」プールで競う。オリンピックでは、長水路の競技のみが行われる。

すべてのレースで使用できるストロークは、自由形、背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライの4つ。

マラソンスイミングは別のオリンピック競技であり、選手は自然の水域(川、湖、海など)で長距離を自由形のみで競う。

競泳とオリンピック

競泳は、1896年のアテネ大会以来、近代オリンピックのすべての大会で実施されている、最も古いオリンピック競技の1つだ。1912年のストックホルム大会からは女子種目も始まり、東京2020では混合メドレーリレーがオリンピックデビューを果たした。

オリンピックで最も距離が短い個人種目は50m自由形で、背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライの最短レースは100m。

競泳でもっとも成功を収めている国はアメリカで、東京2020を終えた時点で257個の金メダルを獲得と、2位オーストラリアの69個を大きく引き離している。

オリンピックの男子スイマーで史上もっとも多くの栄光を手にしているのはアメリカのマイケル・フェルプス。金メダル23個(うち個人タイトル13個)を含む28個のメダル獲得は、すべての競技のオリンピアンの中で歴代最多だ。

彼の同胞であるケイティ・レデッキは、金メダル7個(うち個人タイトル6個)を含む通算10個を獲得し、オリンピックの女子スイマーとして史上最多のメダルを手にしている。

パリ2024オリンピックでは、競泳でのメダル種目数が35種目と、陸上競技に次いで2番目に多い競技となっている。

注目の競泳選手

史上最も偉大な女子スイマーと言われる、オリンピック7冠のケイティ・レデッキーは、いまだ全盛期にあり、あと2、3大会には出場できるだろう。アメリカ出身のレデッキーは、200mと400m自由形でオリンピックの個人タイトルも獲得している。

彼女の最大のライバルは、東京2020で200mと400m自由形の個人タイトルを獲得したオーストラリアのアリアーン・ティトムス

ティトムスの同胞であるエマ・マキオンは、オーストラリアで最も多くの功績をおさめているオリンピアンだ。東京2020では、50mと100m自由形の個人タイトルを含む4つのオリンピック金メダルと3つの銅メダルを獲得し、同大会における全競技で最も多くのメダルを獲得したオリンピアンとなった。彼女は、自由形スプリントと100mバタフライの両方で世界トップクラスのスイマーの地位を維持している。

2022年に15歳で200mバタフライと400mメドレーの世界タイトルを獲得したカナダのサマー・マッキントッシュは、世界で最も活躍を期待されているスイマーの一人だ。

ケーレブ・ドレセルは、東京2020では個人3冠(50m自由形、100m自由形、100mバタフライ)、リレーでも2冠を達成し、男子スプリント界の帝王と呼ばれている。

その彼にとって最大の脅威は、2022年に17歳で100mと200m自由形の世界タイトルを獲得したルーマニアのダビド・ポポビッチだ。

男子平泳ぎではイギリスのアダム・ピーティが、リオ2016と東京2020でオリンピック金メダルを獲得し、さらに100mで史上初めて58秒、次いで57秒を切った。

フランス人のレオン・マルシャンは2022年、1年生ながらNCAAで2冠を達成し、その後ブダペストで400mと200m個人メドレーの世界チャンピオンに輝いた驚異的な存在だ。200m個人メドレーでのハンガリーのクリストフ・ミラクとのライバル争いや、200mバタフライでの可能性も注目されている。

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