BMXフリースタイル王者シャーロット・ワーシントン、パリ2024出場をかけたオリンピック予選シリーズに期待
5月に上海、6月にブダペストで開催されるオリンピック予選シリーズ2024では、4競技でパリ2024出場枠をかけた戦いが繰り広げられる。BMXフリースタイル金メダリストのシャーロット・ワーシントンが、上海大会への意気込みを語った。
シャーロット・ワーシントンは、BMXフリースタイルで表彰台の頂点に立つためには何が必要かを知っている。
英国代表のワーシントンは、2021年に開催された東京2020でBMXフリースタイルの初代女子オリンピック金メダリストに輝いた。
しかし、彼女がパリ2024に出場できるかはまだ確定していない。彼女は、ブレイキン、スケートボード、スポーツクライミングでオリンピック出場を目指すアスリートたちとともに、この初のマルチスポーツの予選大会であるオリンピック予選シリーズ2024(OQS)に参戦する。
現在27歳のワーシントンは、2024年5月16日から19日にかけて開催される上海大会に期待を寄せる。
5月の大会を前に上海を訪れた彼女は、「マルチスポーツの予選大会に出場できることをとても楽しみにしています。すべてのアスリートが、パリ2024で自国を代表するという同じ目標のために集結します。それに、選ばれた競技もとても相性がいいと思う」と、Olympics.comに語った。
ワーシントンは、パリ2024への出場枠を手にすべく上海とハンガリーのブダペストへ臨むが、それだけでなく、このイベント自体を楽しみたいという思いも抱いているという。
「この大会に出場するスケートボーダーの中には応援している選手もいて、BボーイとBガールにも何人か知り合いがいるんです。彼らとはチームメイトだから、彼らの競技を観戦するのもとても楽しみにしています。ファンの一人として、カルチャーを体験するつもりです」
ワーシントン、上海での経験は「とにかく素晴らしい」
マンチェスター出身の彼女の上海訪問は、5月の再訪を前に大きな刺激となったようだ。
「上海に来たのは今回が初めてです」と明かしたワーシントン。「これまでの経験は本当に素晴らしいです」。
「ものすごく古い歴史と近代的なスカイラインのコントラストは魅力的だし、食べ物も本当に美味しくて、素晴らしい中国文化に触れてとても興味深いと感じています」
「次にここに来ることがとても楽しみだし、今回の旅も素晴らしいものになりました」
ただ、その「次」の訪問は、観光よりも競技により集中することになる。上海とブダペストの両方で十分なポイントを獲得して、パリ2024への出場枠を確保することが目的だからだ。
「何も保証されてはいないけれど、上位に食い込むためにベストを尽くします」とワーシントンは強調する。「ただ、その過程でのあらゆる体験を楽しみたいとも思っています。それまで懸命に努力した成果を出し切るために臨むのですから」
「だから、楽しんで、リラックスして、最高の走りができるようにしたい」
「家でもハードに準備を続けています。体力やフィットネスの調整、そして、おそらく何よりも、精神的な強さ、そしてそこから得られる幸福感を養うことです」
オリンピック予選シリーズは「エキサイティングなイベント」
最終目標はパリ2024への出場枠を得ることだが、ワーシントンは、このオリンピック予選シリーズは、出場する選手たちに特別な経験を提供すると考えている。この大会では、ファンがスタンドを埋め尽くすことが予想されるからだ。
「そうした環境での試合は、私たちがこれまで出場した中で最大の舞台かもしれません」。彼女はそう言って、前回のオリンピックの状況に触れた。
「(2021年の)東京2020はコロナ禍の中での開催だったので、私自身はとくに気にはしていませんでしたが、観客がいない中で行われました。でも、ここではものすごい雰囲気になるのだと思う。たくさんの人が集まると思うので」
「活気ある雰囲気になるだろうし、大きなものを賭けて競い合う期待感に満ちたものになると思います。だからこそ、私たち選手はこうしたビッグイベントのためにしっかり準備しなければいけないと思うし、きっとエキサイティングな大会になると思います」
ファンはどんなことを期待できるだろうか?
「いろいろな競技がクロスオーバーするのは面白いと思います。見に来てくれる観客のみなさんは、フリースタイルアクションというスポーツの一般的な部分だけでなく、特殊な部分も見ることができると思う」
「新しい競技に触れることで、彼らの世界がさらに広がるかもしれない」
なお、オリンピック各国代表の編成に関しては国内オリンピック委員会(NOC)が責任を持っており、パリ2024への選手の参加は、選手が属するNOCがパリ2024代表選手団を選出することにより確定する。