1月16日から29日にかけ、メルボルン・パーク(オーストラリア・メルボルン/サーフェス=ハード)で開催される全豪オープン。テニスグランドスラムの2023年初戦として、各選手が優勝を狙う。ここでは今大会の優勝候補を紹介しよう。
■男子シングルス
2022年の全米OPでGS初制覇を果たし、現在世界ランキング1位に立つカルロス・アルカラス(スペイン)が負傷により欠場。それでも男子シングルスは実力者が揃い、熱戦が期待される。
ラファエル・ナダル(スペイン/2位)
第1シードにはラファエル・ナダルが入った。男子シングルス歴代最多となるGS通算22度の優勝を誇る強豪。全仏OP通算14度の優勝など、クレーコートで強さを見せる「クレーキング」だ。2022年の全豪OPでは2009年以来2度目の優勝を飾り、ダブルグランドスラムを達成した。ハードコートの全豪OPでも当然、優勝候補に数えられる。
キャスパー・ルード(ノルウェー/3位)
2022年に躍進した選手の1人が、現在24歳のキャスパー・ルードだ。ATPツアーで3勝。GSでの優勝こそなかったが、全仏OPと全米OPで準優勝と好成績を収めている。ATPツアー通算9度の優勝のうち8勝をクレーコートでマークしており、ナダル同様クレーコートで強さを見せている。だが全米OP準優勝などハードコートでも上位進出しており、ここでGS初優勝を狙う。
ステファノス・チチパス(ギリシャ/4位)
2019年ATPファイナルズ覇者のステファノス・チチパスもGS初優勝を目指す。ATP1000での2度の優勝がモンテカルロ・マスターズ、GSでの最高成績(準優勝)が2021年全仏OPであり、チチパスもクレーコートを得意としている。
ノバク・ジョコビッチ(セルビア/5位)
ノバク・ジョコビッチはナダルに次ぐGS通算21度の優勝をマークしており、現役屈指の実力者に挙げられる。2022年の全豪OPと全米OPは新型コロナウイルスに関連する大会運用の影響で不参加。出場したGSではウィンブルドンを制している。同大会の成績が世界ランキングポイントに加算されなかったため世界ランキングを5位まで落としているが、今回の全豪OPでも優勝候補筆頭に挙げられる。10度目の全豪OP制覇で、ナダルに並ぶGS22度目の優勝を飾ることはできるか。
※選手名右の()内は、国籍/ATP世界ランキング
■女子シングルス
女子シングルスは、前回優勝のアシュリー・バーティ(オーストラリア)が大会後に現役引退。さらに過去2度の優勝を誇る大坂なおみ(フリー/50位)が妊娠を公表し、今大会を欠場している。全豪OP初優勝者誕生の可能性が高い。
イガ・シフィオンテク(ポーランド/1位)
バーティ引退後、女子シングルスの覇権を握らんとするのがイガ・シフィオンテク。2022年は全豪OP準決勝で敗退したが、カタール・トータルエナジーOPから全仏OPまで、出場したWTAツアー6大会連続優勝を果たした。その後全米OPも制し、GS通算優勝回数を「3」に伸ばしている。現在の女子シングルスでは最強の選手と言え、今回の全豪OPを制しキャリアグランドスラムに王手をかけたい。
オンス・ジャバー(チュニジア/2位)
シフィオンテクに次ぎ、世界ランキング2位に位置するのがオンス・ジャバー。2021年にWTAツアー初優勝を飾ると、2022年は2勝を挙げた。ウィンブルドンと全米OPでは準優勝と、初のGS制覇に一歩届かなかった。今回はGS初優勝を狙う。
ジェシカ・ペグラ(アメリカ合衆国/3位)
世界ランキング3位につけているのがジェシカ・ペグラ。WTAツアー優勝は通算2度、GSでもベスト8が最高成績と決して目立った実績はないが、安定感のある結果を残し、2022年はグアダラハラ・オープンでWTA1000初優勝を果たした。
ココ・ガウフ(アメリカ合衆国/7位)
現在18歳と若手の急先鋒と言える選手がココ・ガウフだ。ニュージーランド・オークランドで行われたASBクラシックを制し、すでに今季WTAツアーで1勝している。GSでは2022年全仏OP準優勝が最高成績。ペグラとのペアで女子ダブルスにも出場する。
ベリンダ・ベンチッチ(スイス/10位)
Tokyo2020オリンピック金メダリストのベリンダ・ベンチッチ。2023年は全豪OP前哨戦のアデレード国際2を制し、好調をキープして今大会に乗り込む。GSでは2019年全米OPベスト4が最高成績だが、今回初優勝を目指す。
※選手名右の()内は、国籍/WTA世界ランキング