レスリングの世界選手権カザフスタン大会が現地時間9月15日に2日目を迎え、非東京五輪階級の男子グレコローマン55kg級、63kg級、72kg級と82kg級の敗者復活戦と決勝が実施される。また、五輪階級の同67kg級、87kg級、97kg級の準決勝までの試合が行われる。日本からは高橋昭五、角雅人といった今大会で上位進出が期待されている選手が出場する。
「レスリング世界選手権カザフスタン大会」は日本テレビ系列(地上波、BS、CS)とUnited World Wrestling公式サイトによるインターネットのライブストリーミング配信にて放送される予定だ。なお、日本テレビ系列では男子グレコローマンや非オリンピック階級などは生中継されない。
ここでは「レスリング世界選手権カザフスタン大会」の第2日目のスケジュールと9月15日に開催される放送予定について紹介する。
【9/15(日)】レスリング世界選手権カザフスタン大会・2日目のスケジュール、放送予定
United World Wrestling公式サイト(生中継)※時間は日本時間
- 男子グレコローマン55・63・72・82kg級敗者復活戦:14:00~19:00
- 男子グレコローマン67・87・97kg級1回戦~準々決勝:14:00~19:00
- 男子グレコローマン67・87・97kg級準決勝:21:00~21:45
- 男子グレコローマン55・63・72・82kg級決勝:22:00~25:00
2日目の見どころ
リオオリンピックで銀メダルを獲得した(59kg級)太田忍がメダルを獲得することができるのかに大きな期待がかかる。今大会の各階級の結果次第では、太田にも(別階級での)東京五輪出場への一縷の望みも生まれるため、それに備えてここで好成績を挙げることができるのかに注目が集まる。
また、大きな国際大会で苦戦している男子グレコローマンで日本勢が上位進出を成し遂げられるのかに注目。各階級5位以内にオリンピック出場枠が与えられるため、5位へのランクインは最低限求められる。
レスリング世界選手権カザフスタン大会の日程
9月14日(土)
- 男子グレコローマン55・63・72・82kg級1回戦~準決勝
9月15日(日)
- 前日実施階級敗者復活戦・決勝
- 男子グレコローマン67・87・97kg級1回戦~準決勝
9月16日(月)
- 前日実施階級敗者復活戦・決勝
- 男子グレコローマン60・77・130kg級1回戦~準決勝
9月17日(火)
- 前日実施階級級敗者復活戦・決勝
- 女子50・53・55・72kg級1回戦~準決勝
9月18日(水)
- 前日実施階級敗者復活戦・決勝
- 女子57・59・65・76kg級1回戦~準決勝
9月19日(木)
- 前日実施階級敗者復活戦・決勝
- 女子62・68kg級1回戦~準決勝
- 男子フリースタイル57・65kg級1回戦~準決勝
9月20日(金)
- 前日実施階級敗者復活戦・決勝
- 男子フリースタイル70・74・92・125kg級1回戦~準決勝
9月21日(土)
- 前日嫉視階級敗者復活戦・決勝
- 男子フリースタイル61・79・86・97kg級1回戦~準決勝
9月22日(日)
- 前日実施階級敗者復活戦・決勝
レスリング世界選手権2019 日本代表選手一覧
【男子グレコローマン】(◎は五輪階級、▽は非五輪階級)
▽55kg級 小川翔太(日体大)
1998年11月29日生まれ(20歳)
2019全日本選手権優勝
◎60kg級 文田健一郎(ミキハウス)
1995年12月18日生まれ(23歳)
2017世界選手権優勝(59kg級)、2018U-23世界選手権優勝
▽63kg級 太田 忍(ALSOK)
1993年12月28日生まれ(25歳)
2016リオ五輪準優勝(59kg級)
◎67kg級 高橋昭五(警視庁)
1994年10月16日生まれ(24歳)
2019全日本選抜選手権優勝
▽72kg級 井上智裕(FUJIOH)
1987年7月17日生まれ(32歳)
2018全日本選手権優勝
◎77kg級 屋比久翔平(ALSOK)
1995年1月4日生まれ(24歳)
2019世界選手権代表決定プレーオフ勝利
▽82kg級 岡嶋勇也(警視庁)
1993年12月2日生まれ(25歳)
2019全日本選抜選手権優勝
◎87kg級 角雅人(自衛隊)
1994年3月17日生まれ(25歳)
2019全日本選抜選手権優勝
◎97kg級 奈良勇太(警視庁)
1996年3月7日生まれ(23歳)
2019全日本選抜選手権優勝
◎130kg級 園田新(ALSOK)
1994年7月5日生まれ(25歳)
2018アジア大会3位
レスリングについて
レスリング(アマチュアレスリング)には、「グレコローマン」と「フリースタイル」の2種類が存在する。
「グレコローマン」は、古代ローマ時代の格闘技「パンクラチオン」に由来する。腰から下の下半身を攻めることに加え、自分の防御に使用することが禁止される、レスリング本来のルールだ。
「フリースタイル」は、全身への攻撃と防御ができるため、タックルも有効となり、よりスピーディーな攻防が見どころとなるルール。ビル・ロビンソンなどで知られるイギリスのプロレスの源流のひとつとされる「キャッチ・アズ・キャッチ・キャン」にも繋がっているとされている。現在の「ミックスド・マーシャル・アーツ(MMA=総合格闘技)」にも通じる。
女子レスリングは現在「フリースタイル」のみを行っている。
注目日本人選手
高橋昭五(67kg級)
1994年10月16日生まれ。2019全日本選抜選手権で優勝した24歳。2019アジア選手権でも3位にランクインし、勢いに乗っている。今大会でも、若さを武器にした思い切りの良さでメダル獲得を目指す。
角雅人(87kg級)
1994年3月17日生まれ。2019年はなかなか波に乗れず苦しむも、2019全日本選抜選手権を制して調子を取り戻す。日本のトップに君臨する男は世界でメダルを獲得することを期待されている。
オリンピック出場関連情報
今大会の各階級メダル獲得者は出場権を得るとともに代表に内定する。さらに、各階級5位以内の選手には所属国・地域にオリンピック出場枠が付与される。
5位で出場枠を取得した選手は、同年末の全日本選手権で1位になると代表権を獲得する。ここで優勝できなかった場合は全日本チャンピオンとの代表決定プレーオフで最終決定する。
今大会で出場枠を取れなかった階級は、2019年の全日本選手権覇者をオリンピックアジア予選と世界予選に派遣し、獲得することを狙う。