出雲全日本大学選抜駅伝競走を主催する島根県出雲市は7月27日、出雲市の長岡秀人市長が会見を行い、10月11日に開催を予定していた第32回大会を中止すると発表した。出雲駅伝の中止は2014年、台風19号接近による悪天候の影響で中止となった第26回大会以来、史上2回目となる。
長岡市長は出雲市公式サイトを通じ、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大のリスクを最小限に抑えるための対策を図り、選手・スタッフ・地元ボランティアなど関係者の安全確保を第一に考え、規模を縮小しての運営も含めて、関係団体と検討を重ねてまいりました。その結果、新型コロナウイルス感染拡大の終息の見通しが立たない状況では、大会の安全な運営や選手・スタッフ・地元ボランティアなど関係者の安全確保が困難であると判断し、大会開催の中止を決定しました」と、中止に至った経緯を説明した。
そして「出雲駅伝に向けて努力をしてきた多くの選手・チーム関係者をはじめ、出雲駅伝を楽しみにしてこられた方々には大変申し訳なく、断腸の思いではありますが、大会に関わる全ての方々の安全を最優先にした判断であります。また、この出雲の地に根付いている『出雲駅伝』を未来につなげるための苦渋の選択であることをご理解いただきたいと存じます。今後とも出雲駅伝へ特段のご理解とご支援をいただきますよう、よろしくお願いいたします」と続けた。
出雲駅伝中止の決定に、神野大地(セルソース)は自身のTwitter(ツイッター)を通じ、学生アスリートにエールを送っている。神野は青山学院大学3年次に第26回大会の中止を経験しており、22日にも「何とか開催できる方法はないのでしょうか?」と訴えていた。