東京五輪のチケットの買い方を解説! 必要な手続き・支払い方法・注意点をチェックしよう
■チケット申し込みに必要な「TOKYO 2020 ID」を作成
東京五輪のチケットを購入する時に必要となるのが「TOKYO 2020 ID」だ。このIDがなければ、そもそも「公式チケット販売サイト」でチケットを購入することはもちろん、抽選に申し込むことさえできないのだ。「TOKYO 2020 ID」は、下記サイトで作成できる。
「TOKYO 2020 ID」を作成する上で必要なのは、メールアドレス、住所、氏名、生年月日、電話番号、パスワード(任意の半角英数字)となっている。ここで注意したいポイントは、「TOKYO 2020 ID」は日本国内に居住している人のみを対象にしているということ。「居住国・地域」で日本以外を選ぶと、日本国籍であっても、2020年春以降までチケットの購入は行えない。
また、電話番号に関しても電話番号認証が必要で、2020年春以降まで、日本国内の通信会社が指定する番号以外は電話番号認証が行えない。そして1つの電話番号で登録できる「TOKYO 2020 ID」は1つのみとなっている。これは家族が共有するような固定電話であっても、例外は認められない。登録したメールアドレスに「仮登録完了と本登録のお願い」が届いたのを確認。指定されたURLにアクセスすることで「TOKYO 2020 ID」の登録が完了する。
複数のメールアドレス・電話番号があれば、複数のIDを作成することも可能だ。ただし複数のIDを取得し、抽選に申し込むことは禁止されているため、発覚した場合は、申し込み・当選・購入済みのチケットが無効になるほか、サービスの利用資格が停止される危険性もある。
■「TOKYO 2020 ID」で公式チケット販売サイトにログイン
「TOKYO 2020 ID」の本登録が完了すると、登録したメールアドレスとパスワードで「公式チケット販売サイト」にログインすることが可能となる。1つの「TOKYO 2020 ID」で、オリンピックとパラリンピック、どちらのチケットも申し込み・購入できるが、販売サイトは異なっている。
東京五輪のチケットは、2020年春以降に先着販売される予定だが、それまでは抽選での申し込みとなる。オリンピックで現在行われているのは「第1次抽選販売の追加抽選」で、これは第1次抽選販売の申し込みを行い、なおかつ1枚も当選しなかった人だけが対象となっている。つまり、当選したものの購入手続きをしなかった人や、そもそも第1次抽選販売に申し込んでいない人は含まれない。
第1次抽選販売の追加抽選は8月19日(月)11時59分まで申し込みを受け付け。9月11日(水)に抽選結果が発表される。また、第1次抽選販売の追加抽選の後、2019年秋に第2次抽選販売が行われる。こちらの詳細は、今後発表される。
■公式チケット販売サイトで購入希望のチケットを申し込む
第2次抽選販売の詳細は発表されていないが、第1次抽選販売の方法が踏襲されると予想される。
まずは購入したい「セッション」を選択。東京五輪のチケットは「セッション」という単位で販売される。ここで注意しなければならないのは、会場や日程だ。東京五輪で行われる競技の多くは首都圏が会場となるのが、サッカーは北海道や宮城県、野球・ソフトボールは福島県でも試合が開催される。また自転車競技は、静岡県の富士スピードウェイや伊豆ベロドロームなどが会場となる。また、競技・種目によっては予選・決勝・メダル授与式が別々の「セッション」になっている場合もある。自分が見たい競技・種目が含まれている「セッション」かどうか、日程なども含めて確認することをお勧めする。
次に第1希望が落ちた場合のサービス、「第2希望選択」と「カスケード」を紹介する。
「第2希望選択」は、第1希望の次に見たいセッションを選んでおくことで、第1希望が落選した場合、第2希望のセッションが当選できる可能性が生じるというサービスだ。例えば、同時刻に開催される競泳とバドミントン。競泳(第1希望)が落選したら、バドミントン(第2希望)を見たいという場合に有効だ。第1希望と第2希望を同じセッションにすることはできない。また、第1希望が落選したとしても、それは第2希望が当選することを保証するものではないので注意しよう。
「カスケード」は、希望した「座種」の抽選結果が落選だった場合、1つ下の「座種」で当選できる可能性を生じさせるサービスだ。座種を落としても観戦したいという場合に選択すると良い。ただし「カスケード」が発生するのは、1つ下の座種チケットが販売定数に達していない場合のみで、この場合も抽選となる可能性があるため、購入を保証するものではない。「カスケード」は第1希望と第2希望の両方で選択が可能だが、申し込んだ座種が最下位のもの、あるいは車いすユーザーチケットの場合は設定できない。
■チケットが当選したら購入手続き…気を付けたい“落とし穴”
チケットの抽選結果が発表され、無事に当選したら購入手続きとなる。チケットを申し込むまでは“夢”だが、購入手続きにはシビアな“現実”が待ち受けている。
まずは当選したチケットの来場予定者を登録。会場への入場時、本人確認が行われる場合もあるのだが、来場予定者の変更は競技開催当日まで行える。次にチケットのタイプ・配送先を選択。スマホに表示する「モバイルチケット」、自身でプリントアウトする「ホームプリントチケット」は手数料が0円だが、「紙チケット」を選択した場合は発行手数料(1枚あたり324円)と配送手数料(864円)が必要となる。
ここで注意したいのは、当選したチケットの中から、任意のチケットだけを購入することは不可能ということ。当選したチケットの代金を一括で支払う必要がある。チケットは、家族や知人への譲渡、あるいは公式チケット販売サイトを介した「リセール」(2020年春以降)も可能だが、いずれにせよ、購入時点では必要な金額を用意する必要がある。
支払方法は「Visa決済」と「現金決済(コンビニエンスストア)に限られる。「Visa決済」とは、Visaカードを使った決済のことで、Visaクレジット(後払い)、Visaデビット(今払い)、Visaプリペイド(先払い)の3種類。逆に言うと、Visa以外のカードでは決済できないということだ。また30万円を超える場合は「現金決済」を受け付けていないため、選択肢は「Visa決済」のみとなる。さらに、購入者本人名義のVisa以外では決済できない。こうした条件があるため、申し込み時点で、セッションごとの値段や購入枚数など、あらかじめチェックすることをお勧めする。
「現金決済」を選択した場合の注意点は、コンビニエンスストアでは現金以外の決済はできないということ。Visaカードでも決済はできないため、支払手数料(432円)などを含めたチケット料金の総額と同じ現金を用意する必要がある。また、支払期限の1~2時間前(または各店舗の営業終了時間の1~2時間前)以降の決済の場合、期限内に支払い手続きが完了できない危険性がある。この場合も、購入手続きは無効となるため、余裕を持った支払いを心掛けたい。