マラソンのルールを知って東京五輪を楽しもう!|大会形式や注目選手について解説

古代ギリシャとペルシャによるマラトンの戦い。伝令がマラトンからアテナイまで走り、ギリシャ勝利の報を伝えた故事から生まれたマラソンは、42.195キロを走り続ける過酷な競技だ。Tokyo 2020(東京五輪)では、東京よりも涼しい北海道札幌市で開催されることが決まった。

■五輪で実施されるマラソンの楽しみ方

東京五輪のマラソンは、札幌大通公園をスタート・フィニッシュとして、ハーフマラソンの長さに匹敵する大きいループ1周と、約10キロの小さいループ2周で構成される。チケット発売はなく、沿道から無料で観戦できる予定だが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、どのような観戦スタイルが採用されるかは未定だ。

■ルール

ランナーは一斉にスタートし、最初に42.195キロを走り切った選手が金メダルとなる。マラソン自体のルールは非常にシンプルだが、ワールドアスレティックス(WA)は2020年7月から一部の規則を改定。マラソンや競歩などのロード種目では、靴底(ソール)の厚さは40ミリ以下とするなど、シューズに関する規定が厳格化された。

■大会形式

女子マラソンは2021年8月7日、男子マラソンは東京五輪最終日となる8日に行われる。予選などは行われず、文字通りの“一発勝負”となる。

■楽しんで見るポイント

当初予定されていた東京のコースでは、暑さの中で“強さ”が求められるレースになることが予想されたが、コースが札幌に変更されたことにより、高速レースになる見込みだ。男子マラソンの世界記録は、エリウド・キプチョゲ(ケニア)の2時間1分39秒。女子はブリジッド・コスゲイ(ケニア)の2時間14分4秒。世界最高峰のスピードが、日本で見られることを期待したい。

■注目選手

マラソンの日本代表は、2019年9月に開催されたマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)および、2020年3月まで行われたMGCファイナルチャレンジの結果、男女とも3人ずつが決定した。東京五輪はマラソンコースの変更、そして新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響による1年程度の延期があったものの、6人の代表内定は維持される。

男子マラソン日本代表内定

  • 中村匠吾(富士通)MGC優勝
  • 服部勇馬(トヨタ自動車)MGC2位
  • 大迫 傑(Nike)MGCファイナルチャレンジ設定記録突破 最上位

補欠

  • 大塚祥平(九電工)MGC4位
  • 橋本 崚(GMOアスリーツ)MGC5位

女子マラソン日本代表内定

  • 前田穂南(天満屋)MGC優勝
  • 鈴木 亜由子(日本郵政グループ)MGC2位
  • 一山麻緒(ワコール)MGCファイナルチャレンジ設定記録突破 最上位

補欠

  • 小原 怜(天満屋)MGC3位
  • 松田瑞生(ダイハツ)MGC4位

海外勢では、リオデジャネイロ五輪の金メダリストで、2時間1分39秒の世界記録を持つエリウド・キプチョゲ(ケニア)。2019年のシカゴマラソンで16年ぶりに女子マラソンの世界記録を更新したブリジッド・コスゲイ(ケニア)が注目される。

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