オリンピックの男子サッカーは原則23歳以下(U-23)の選手でチームを構成する決まりだが、開催が1年延期となったTokyo 2020(東京五輪)は、年齢制限がU-24になることが決まった。女子には年齢制限がない。ここではサッカーのルールや見どころ、注目選手などを紹介する。
■五輪で実施されるサッカーの楽しみ方
オリンピックの男子サッカーは、4年に一度開催されるFIFA(国際サッカー連盟)ワールドカップと異なり、U-23(東京五輪ではU-24)という年齢制限が課されている。3名までのオーバーエイジ(年齢制限なし)が認められているものの、これからのサッカー界を背負う若手が活躍する大会となる。女子は2019年に行われたW杯の結果を踏まえつつ、どのような潮流にあるかを見極める大会となる。
■ルール
11人で構成される2チームが、フィールド上で1つのボールを奪い合う。GK(ゴールキーパー)を除き、手でボールに触ってはいけない。試合時間の90分(45分ハーフ)内で、より多く相手ゴールにボールを入れたチームの勝利となる。
■大会形式
開催国(日本)と各大陸予選を勝ち抜いた男子16チーム、女子12チームが参加。1回戦総当たりの予選リーグを行った後、ノックアウト方式のトーナメントでメダルを争う。出場チームは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、男女とも2枠が未定となっている。
【男子サッカー出場チーム】
日本、フランス、ドイツ、ルーマニア、スペイン、ニュージーランド、エジプト、コートジボワール、南アフリカ、オーストラリア、サウジアラビア、韓国、アルゼンチン、ブラジル
【女子サッカー出場チーム】
日本、ブラジル、ニュージーランド、イギリス、オランダ、スウェーデン、カナダ、アメリカ合衆国、ザンビア、オーストラリア
■楽しんで見るポイント
女子日本代表は2012年ロンドン五輪の銀メダル、男子日本代表は1968年メキシコシティ大会の銅メダルが、オリンピックにおける最高成績。ホームで戦える日本代表にとって、東京五輪は金メダル獲得の好機だ。また日本代表に限らず、世界最高峰の選手たちが、どのような活躍を見せるのか。そのプレーの1つ1つが、注目ポイントと言える。
■注目選手
久保建英(男子日本代表)
神奈川県出身、2001年6月4日生まれの19歳。年齢制限のある五輪代表の中でも“若手”だが、その実力は折り紙付きだ。16歳でJリーグデビューを果たすと、2019年にはフル代表に選出され、レアル・マドリーへ移籍。2019-20シーズンはマジョルカ、2020-21シーズンはビジャレアル(以上、スペイン1部)でプレーしている。
熊谷紗希(女子日本代表)
北海道出身、1990年10月17生まれの29歳。2008年から日本代表でプレーし、2011FIFA女子W杯優勝、翌年ロンドン五輪の銀メダル獲得に貢献した。2013年からフランスの名門、オリンピック・リヨンに在籍。2019-20シーズンのUEFA(欧州サッカー連盟)女子チャンピオンズリーグ決勝では豪快なミドルシュートを決めるなど、リヨンのUWCL5連覇達成に貢献している。