ギリシャで採火されたオリンピック聖火が3月20日、いよいよTokyo 2020(東京五輪)開催国である日本にやってくる。聖火特別輸送機「TOKYO 2020号」で運ばれた聖火は、宮城県・航空自衛隊松島基地に到着。国内における聖火リレー最初の式典「聖火到着式」が開催される。
■聖火引き継ぎ式
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を防止するため、引き継ぎ式は現地時間19日にパナシナイコ競技場(ギリシャ・アテネ)にて、非公開で行われる。式が終了した後、聖火は「TOKYO 2020号」で日本に運ばれる。聖火引き継ぎ式には、開催国側の関係者も多く参加する予定だったが、規模が縮小されたことにより、より多くの人が聖火の到着を心待ちにすることとなった。
なお、聖火を引き継ぐ役は、アトランタ五輪の競泳日本代表でギリシャ在住の井本直歩子さんが務めることとなった。井本さんは選手引退後、国連職員としてガーナ、シエラレオネ、ルワンダなどで人道支援の仕事に献身している。
■聖火到着式
当初の予定では、大会組織委員会の森喜朗会長、アテネ五輪で金メダルを獲得した野村忠宏さん(柔道)、吉田沙保里さん(レスリング)らが、聖火を格納したランタンを持って降機する予定だったが、聖火引き継ぎ式の縮小に伴い、森会長らはギリシャに渡らず、日本で聖火の到着を待つことになる。
聖火到着式では松島基地の第4航空団に所属する第11飛行隊、通称「ブルーインパルス」による展示飛行(アクロバット飛行)や、航空自衛隊・航空中央音楽隊による聖火リレー公式BGM「Hope Lights Our Way」などの演奏が予定されている。
■「復興の火」の展示
日本に到着した聖火は20日から25日までの間、宮城県、岩手県、福島県の順番で各2日間「復興の火」として展示される。2011年・東日本大震災からの復興に力を尽する被災地の方々に向け、ギリシャで採火した聖火をリレーに先立って公開する。当初はさまざまなセレモニーが予定されたものの、いくつかの展示・ステージは中止となっている。
「復興の火」の展示の後、26日からナショナルトレーニングセンター・Jヴィレッジ(福島県楢葉町、広野町)より、日本国内の聖火リレーがスタートする。