ケニア出身のエリウド・キプチョゲは、アテネ五輪男子5000mで銅メダルを獲得し、北京五輪男子5000mでは銀メダルを手にした。リオデジャネイロ五輪では男子マラソンに出場して金メダルに輝いた。東京五輪で2度目の金を目指す世界記録保持者の軌跡を振り返る。
■2004年アテネ五輪男子5000mで銅メダル獲得
ケニア出身のエリウド・キプチョゲは、アテネ五輪男子5000mで銅メダルを獲得し、北京五輪男子5000mでは銀メダルを手にした。リオデジャネイロ五輪では男子マラソンに出場して金メダルに輝いた。東京五輪で2度目の金を目指す世界記録保持者の軌跡を振り返る。
キプチョゲは1984年11月5日生まれ。身長167cm、体重52kg。2003年にフランス・パリで行われた世界選手権男子5000mで優勝。2004年にアテネ五輪男子5000mで3位に入り銅メダルを獲得した。
2003年〜2004年 主な結果
- 2003年世界選手権男子5000m:12分52秒79 優勝
- 2004年アテネ五輪男子5000m:13分15秒10 3位
■2008年北京五輪男子5000mで銀メダル獲得
アテネ五輪から4年後の2008年、北京五輪男子5000mで2位に入り銀メダルを獲得した。しかし、2009年にドイツ・ベルリンで行われた世界選手権男子5000mは5位。2011年に韓国・大邸で開催された世界選手権男子5000mは7位と苦境に陥る。2012年ロンドン五輪への出場はかなわなかった。
2005年〜2011年 主な結果
- 2005年世界選手権男子5000m:13分33秒04 4位
- 2007年世界選手権男子5000m:13分46秒00 2位
- 2008年北京五輪男子5000m:13分2秒80 2位
- 2009年世界選手権男子5000m:13分18秒95 5位
- 2011年世界選手権男子5000m:13分27秒27 7位
■2016年リオデジャネイロ五輪男子マラソンで金メダル獲得
トラックからマラソンに転向したキプチョゲは、2013年にドイツで行われたハンブルクマラソンで優勝を飾る。その後もロッテルダムマラソン、シカゴマラソン、ロンドンマラソン、ベルリンマラソンで優勝を果たす。満を持して臨んだ2016年リオデジャネイロ五輪マラソンでも優勝して金メダルに輝いた。
2013年〜2016年 主な結果
- 2013年ハンブルクマラソン:2時間5分30秒 優勝
- 2013年ベルリンマラソン:2時間4分5秒 2位
- 2014年ロッテルダムマラソン:2時間5分0秒 優勝
- 2014年シカゴマラソン:2時間4分11秒 優勝
- 2015年ロンドンマラソン:2時間4分42秒 優勝
- 2015年ベルリンマラソン:2時間4分0秒 優勝
- 2016年ロンドンマラソン:2時間3分5秒 優勝
- 2016年リオデジャネイロ五輪:2時間8分44秒 優勝
■2018年ベルリンマラソンで世界新記録を樹立
2017年にイタリア・モンツァで行われたBreaking2では、非公認ながら世界記録2時間2分57秒を上回る2時間0分25秒の記録を打ち立てた。2018年にはベルリンマラソンに出場して2時間1分39秒でゴール、ついに世界新記録を樹立する。さらに2019年にはオーストリア・ウィーンで行われたINEOS 1:59チャレンジに挑み、非公認ながら1時間59分41秒という驚異的な記録を残した。
2017年〜 主な結果
- 2017年ベルリンマラソン:2時間3分32秒 優勝
- 2018年ロンドンマラソン:2時間4分17秒 優勝
- 2018年ベルリンマラソン:2時間1分39秒(世界新) 優勝
- 2019年ロンドンマラソン:2時間2分37秒 優勝
- 2020年ロンドンマラソン:2時間6分49秒 8位
しかし、2020年にはロンドンマラソンで8位となり7年ぶりに優勝を逃した。すでに東京五輪への出場は決まっている。世界記録保持者の走りに注目が集まる。