ウサイン・ボルト独占インタビュー:自身の世界記録突破の可能性について「何が起こるかわからない」

1 執筆者 オリンピックチャンネル編集部
ONE RACE参加後、オリンピックチャンネルの独占インタビューに応じたウサイン・ボルト氏

12月21日、新・国立競技場のこけら落としとなった「国立競技場オープニングイベント~HELLO, OUR STADIUM~」の特別レース"ONE RACE"に参加した"人類最速の男"ウサイン・ボルト氏が、オリンピックチャンネルの独占インタビューに応じた。

ボルト氏は、北京、ロンドン、リオデジャネイロとオリンピック3大会に出場し、男子100メートル、200メートル、400リレーで計8個の金メダルを獲得。2017年の世界陸上ロンドン大会での現役引退後も同3種目の世界記録保持者として君臨している。現役引退前からプロサッカーに挑戦するなどしていたが、2018年にスポーツキャリアから離れる意思を示し、電気スクーター開発事業や慈善事業に活動の軸を移した。

21日の"ONE RACE"は、性別、人種、国籍、障がいの有無を問わず、ひとつになって走るというコンセプトで、ランナーとして久しぶりにトラックに戻って来たボルト氏も自身のチームが3位に終わったものの、「重要なのは、たくさんの人がONE RACEを観に来てくれたこと」だと語った。

新・国立競技場の従来に比べて反発力の強いトラックについては、「スパイクを履いて走った選手から、しっかりしていて好感触だと聞いた。新しいトラックは良いものです」とランナーとしての視点で話し、東京五輪での日本のスプリンターたちの活躍についても「彼らは年々成長し、速くなっている。母国で開催されることは有利になる」とエールを送った。

また、近年、新・国立競技場のようにトラックが"高速化"するなか、自身の世界記録が破られるのかについて問われると「何が起きるかわからない」と語り、なかでも世界陸上ドーハ大会の男子100メートルで9秒76(ボルト氏の世界記録は9秒58)を記録して優勝したクリスチャン・コールマンを「無視できない存在」として挙げている。

短距離界のさらなる進化を期待するような語り口だったボルト氏。来るTOKYO2020(東京五輪・パラリンピック)についても「東京には素晴らしい人々と活気があり、組織もしっかりしています。完璧な大会になるだろうと確信しています」と期待を述べた。

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