アリソン・フェリックスは、オリンピック史上最も輝かしい成績を収めた女性陸上競技選手であり、この競技における、まさに偉人だ。
女子陸上界で並外れた栄誉を手に入れたフェリックスは、2022年のシーズン終了後に引退する予定だ。200mでは、2012年のオリンピックで金メダリストとなったほか、オリンピック銀メダルを2回、世界チャンピオンには3度輝いた(2005年から2009年までタイトルを維持)。また、アメリカのリレーチームの一員として、4×400mで4回(北京2008、ロンドン2012、リオ2016、2021年開催の東京2020)、4×100mで2回(ロンドン2012、リオ2016)、計6個のオリンピック金メダルを獲得。トラック競技で7つの金メダルを獲得した唯一の女子選手だ。
ウサイン・ボルトの世界記録を更新するスプリンターはそう多くはいないが、アメリカのフェリックスはその一人だ。2019年、世界陸上で12個目の金メダルを獲得した彼女は、ジャマイカが生んだ偉大なスプリンターがそのキャリアで成し遂げた記録をひとつ上回った。しかし彼女はそれを意識していたわけではなかった。彼女はTwitterにただ一言、シンプルにこう投稿した。「恐縮しています」と。さらにその数日後には13個目の栄冠を手に入れ、屋外で行われた世界陸上でのメダル獲得数は18個となり、史上最も多くのメダルを獲得したアスリートとなった。彼女は世界室内選手権の金メダルも手にしている。
フェリックスは、東京2020で5大会連続のオリンピック出場を果たしたが、東京での大会は、母親になって初めて出場したレースだった。2018年11月、妊娠高血圧腎症と戦い、緊急帝王切開で娘を出産した。
彼女は、自身の快足を神からの贈り物と表現している。「私にとって、信仰こそ走る理由です。神様が私にこの素晴らしい贈り物を与えてくださったと信じています。重要なのは、与えられた自分の能力を最大限に発揮することなのです」
誰もが目にするのは、輝いている瞬間ばかり。しかし、その裏にある苦悩や葛藤は、誰も知らない。
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