Tokyo 2020(東京五輪)での開催が決まっている7人制ラグビー。ここではそのルールや見どころ、注目選手などを紹介する。
五輪で実施されるラグビーの楽しみ方
昨年、日本中を熱狂の渦に巻き込んだラグビーワールドカップで、日本代表はベスト8に進出した(優勝は日本を破った南アフリカ)。東京五輪では悲願の優勝を目指す。
■ルール
ラグビーとは、フィールドの両端にある相手ゴールに向けて互いに楕円形のラグビーボールを運び、得点の多さを競うスポーツ。前にボールを投げることは許されず、自分よりも後方へのパスや、前方へのキック、ボールを抱えて走るなどの方法で、相手ゴールへボールを運ぶ。得点方法は以下の4種類。
<トライ:5点>
相手ゴール領域内でボールを設置させる。
<コンバージョンゴール:2点>
トライ成功後、ゴールポスト間にボールを蹴り入れる。
<ドロップゴール:3点>
プレイ中、ボールをワンバウンドさせて、ゴールポスト間に蹴り入れる。
<ペナルティキック:3点>
相手反則時に与えられる。ゴールポスト間にボールを蹴り入れる。
■五輪のラグビーは7人制
五輪のラグビーは男女とも7人制で行われるが、15人制と同じ長さ100m、幅70mのフィールドを使う。しかし、試合時間は15人制の80分と比べ14分と短く、ハーフタイムも2分間で行われる。
7人の内訳はフォワード3人、バックス4人だが、15人制ほどポジションによる役割に縛られていおらず、一人ひとりの判断が勝負の分けれ目になることも少なくない。また、選手交代は1試合につき各チームとも5回までできる。
■大会形式
男女各12チームが出場し、まずは予選ラウンドを戦う。その後予選での成績に応じて、順位決定戦と決勝トーナメントを行う(9-12位決定戦、準々決勝、11-12位決定戦、9-10位決定戦、5-8位決定戦、準決勝、7-8位決定戦、5-6位決定戦、3位決定戦、決勝戦)。
■楽しんで見るポイント
様々な戦術に加え、選手たちのパワーやスピードが魅力的なラグビーだが、7人制ではよりその戦術やスピードに注目したい。15人制と同じフィールドを使用する分、より一人ひとりのスピードやタックルの強さが求められることになる。
また、より自由度が増し、長い距離のパスや、自陣ゴール前から走ってのトライも増える。試合時間が短い分展開もスピーディになり、見る者も一瞬たりとも気が抜けない。
■注目選手
福岡堅樹(ふくおかけんき)
2019年に行われたラグビーワールドカップでも代表として戦い、スピード感あふれるプレイで日本代表の8強入りに貢献した。今大会を最後に現役引退を示唆しており、集大成の高いとなる。引退後は医師を志す。
松田凛日(まつだりんか)
中学3年生で日本代表候補合宿に呼ばれ、昨年4月、17歳でワールドシリーズで世界デビューを飾った、日本女子ラグビー界期待の星。父は元ラグビー日本代表の松田努氏。