国際オリンピック委員会(IOC)は8月29日、ジャック・ロゲ前会長が亡くなったと発表した。79歳だった。ベルギー出身のロゲ氏は、セーリング競技で3度の夏季オリンピックに出場。2001年から2013年まで第8代IOC会長を務め、その後名誉会長に就任していた。
トーマス・バッハIOC現会長は、「ジャック(ロゲ氏)はスポーツを愛し、アスリートに寄り添うことを愛していました。 IOCの近代化と変革に貢献した優れた会長でした」とコメントし、ロゲ氏の死を悼んだ。
また東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長の橋本聖子氏は30日、ロゲ氏の訃報を受け以下のコメントを発表した。
国際オリンピック委員会(IOC)ジャック・ロゲ前会長の訃報に接し、心から哀悼の意を表します。2000年代に入ってからのスポーツ界の激動の時代において、ロゲ前会長はオリンピックムーブメントの推進に力を注がれ、IOC 会長としてユースオリンピックの創設など、特に若者のスポーツ離れに対する危機感に対して一早く行動を起こされました。そのユースオリンピックでデビューを果たしたアーバンスポーツは、東京2020大会ではオリンピックプログラムとなり、次世代の若い力が、尊敬・卓越・友情というオリンピックの価値を世界に発信してくれました。2013年9月、ブエノスアイレスのIOC総会で、"TOKYO"と書かれたカードを掲げて開催決定を発表いただいた姿が、私たちの目に今でも焼き付いています。ロゲ前会長がご尽力されたオリンピックの価値擁護の意思を胸に、国際スポーツ界の益々の発展のためにも、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を安全・安心な形で必ず成功させたいと思います。