2021年に開催された東京2020でのバレーボールは、想像以上に魅力的な大会になった。
男子、女子ともに、これまでオリンピックで優勝したことのない国が金メダルを獲得。
決勝戦でブラジルを3-0で下したアメリカ女子は、長年の悲願であった金メダルを獲得した。
フランス男子は、わずか4回目のオリンピック出場で格下と思われていたものの、ROCを5セットの接戦の末に3-2で下し、バレーボール史上初の金メダルを獲得。
以下では、バレーボールでの最も印象的な瞬間を振り返り、メダリストを紹介するとともに、パリ2024注目選手について触れる。
東京2020 バレーボール トップ5の瞬間
1-エアルバン・ヌガペトがフランスバレーボール初の金メダルを獲得
バレーボールの歴史に名を刻もうとするとき、アウトサイド・ヒッターの素晴らしい活躍は間違いなく助けになる。
その存在こそ、エアルバン・ヌガペトだった。
決勝戦でもフランスの先頭に立ち、21回の攻撃、2つのブロック、3つのエースを決め、エキサイティングな試合を展開。
第1セットはROCが取るかと思われたが、終盤にフランスがラリーを制して25-23で先取した。
その後、フランスは安定したリズムを保ち、第2セットも取った。
しかし、ROCも黙っているわけがない。フランスを追い詰めて追いつき、金メダルの行方は第5セットの結果に委ねられた。
それでもアントワヌ・ブリザールのドロップショットに続き、ROCのアウトオブバウンズヒットにより、フランスの勝利が決定。
ヌガペトは、決勝での活躍と大会での総合的な活躍が評価され、Volleyball Worldにより最優秀選手、最優秀アウトサイドヒッターに選出された。
2-アメリカ、オリンピック初の金メダルで苦難の連鎖を断ち切る
アメリカにとって、オリンピックでの金メダル獲得は長い間待ち望まれていたことだった。
北京2008とロンドン2012では銀メダル、リオ2016では銅メダルを獲得したが、東京2020で女子が世界No.1になり、悲願の金を獲得。
準決勝では、リオの金メダルを阻んだセルビアを退け、今大会にかける気持ちを示した。
キャプテンのジョーダン・ラーソンは、3回目、そしておそらく最後のオリンピックで勝負を決めるスパイクを放ち、ブラジルとの決勝戦を3-0で圧勝した。
過去に2度も勝てなかった傷はすぐに消え去り、彼女はついに金メダルを手に入れた。
3- ティヤナ・ボシュコビッチ: 圧倒的な得点力
オリンピックで2度のメダルを獲得したティヤナ・ボシュコビッチは、東京2020で世界最高のバレーボール選手の一人として、実力を証明した。
24歳の彼女は、銅メダルを獲得した試合で33得点を挙げ、セルビアは韓国を3-0(25-18 25-15 25-15)で圧倒。
ボシュコビッチは銅メダルを獲得しただけでなく、165回のアタック、15回のブロック、12回のサーブを記録し、大会得点王として日本を後にした。
4- アルゼンチン対ブラジル:オリンピックにおける時代を超えたライバル関係
男子では、昔からのライバル関係が復活し、またしても緊迫した5セットの戦いが繰り広げられた。
アルゼンチンは、ディフェンディングチャンピオンのブラジルを3-2(25-23 20-25 20-25 25-17 15-13)で退け、銅メダルを獲得。
ブラジルは第2、第3セットを楽に取ったにもかかわらず、第4セットで崩れ、アルゼンチンに軍配が上がった。
オリンピックで3度の金メダルを獲得しているブラジルは、タイブレークの序盤で猛烈な追い上げを見せたが、アルゼンチンはそのプレッシャーを吸収して勝利を収めた。
5- オリンピック覇者の中国がグループステージ敗退
今大会で最も衝撃的だったのは、女子のグループステーで中国が敗退したことだろう。
5年前のリオ2016で優勝した中国は、予選でアメリカ、ROC、トルコに敗れ、決勝トーナメント進出を逃した。
準々決勝進出を逃した中国は、1984年以来オリンピックで最悪の成績となった。
最後の大会
東京2020は、ブラジルのフェルナンダ・ロドリゲスにとって最後のオリンピックとなったが、35歳のアウトサイドヒッターは、最初から最後まで忘れられない大会になると確信していた。
ロドリゲスは、ブラジルのベストスコアラーとして日本の首都を後にしただけでなく、大会全体でもベスト3にランクイン。106回のアタック、9回のブロック、5本のエースを決め、合計120得点を記録した。
ハロー・パリ
東京2020で予想外の勝利を収めたフランスの男子代表は、パリ2024でもホームグラウンドでオリンピック連覇を目指すため、注目を集めている。
オリンピックのバレーボールは、男女いずれもコンベンションセンターのパリ・エクスポで開催される。
Olympics.comでバレーボールのリプレイは見られる?
olympics.com/tokyo2020-replays で東京2020のバレーボールを振り返ろう。
バレーボールの次の大会は?
FIVBバレーボール女子世界選手権には24チームが参加し、2022年の8月26日から9月11日まで開催される。オランダとポーランドが共同開催国となる。
FIVBバレーボール男子世界選手権も24チームが参加し、2022年の8月26日~9月11日に開催予定。ホスト国は、ロシア。
東京2020 バレーボール メダリスト
女子
金:アメリカ
銀:ブラジル
銅:セルビア
男子
金:フランス
銀:ROC
銅:アルゼンチン