オリンピック総括:東京2020 テコンドー

10代のウルグベク・ラシトフとアナスタシヤ・ゾロティックが逆転で金メダルを獲得したことや、難民のキミア・アリザデ選手がメダルラウンドに出場したことなど、東京2020でのテコンドーの最も印象的な瞬間、メダルリストを振り返り、パリ2024年への展望を紹介する。

写真: 2021 Getty Images

東京2020オリンピックのテコンドー競技では、いくつかの衝撃的な逆転劇と心温まる瞬間が見られた。

10代のアナスタシヤ・ゾロティック(アメリカ)とウズベキスタンのウルグベク・ラシトフは、千葉県の幕張メッセ・ホールAで行われた決勝戦で逆転勝ちし、金メダルを獲得した。

ミリカ・マンディッチは、ロンドン2012での優勝以来、9年ぶり2度目の金メダルを獲得。

難民のキミア・アリザデは、IOC難民選手団から初めてメダル獲得に大きく近づいた。

テコンドーの最も印象的な瞬間を振り返り、メダルを獲得した21カ国の新しいスターを紹介するとともに、パリ2024での注目選手を紹介する。

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写真: 2021 Getty Images

東京2020 テコンドー トップ5の瞬間

1. 東京大会でテコンドーの最年少オリンピックチャンプとなったアナスタシヤ・ゾロティック

東京大会では、テコンドーの金メダリスト8名のうち7名がオリンピックで初の金メダルを獲得した。

新たにチャンピオンになった選手の中には、アナスタシア・ゾロティックも含まれている。

18歳の彼女は、アテネ2004でのスティーブン・ロペス以来となるテコンドーで金メダルを獲得したアメリカ人選手になった。

幼い頃は父親と一緒にレスリングをしていたという2018年ユースオリンピックの銀メダリストは、女子57kg級決勝で、2度の世界銀メダリストであるタチアナ・ミニナ(ROC)を破り優勝した。

2. 東京2020 ウズベキスタンのスター、ウルグベク・ラシトフ

ウズベキスタンのウルグベク・ラシトフとイギリスのブラッドリー・シンデンによる決勝は、最後の8秒で決まる大接戦となった。

まだ19歳のラシトフは、ラウンド16で第1シードのイ・デフンを逆転し、68kg級のスターとなった。

決勝戦は、どちらに転んでもおかしくなかった。

第2シードのシンデンは、3ラウンドまでは金メダル獲得は固いと見られていた。しかし、ラシトフが繰り出したスピニングバックキックが勝敗を分け、同選手はテコンドーのオリンピックでの初のメダルを獲得した。

ラシトフは、東京大会の6週間前に亡くなったコーチ、キム・ジニョン氏に勝利を捧げた。

3. IOC難民選手団メダル候補、キミア・アリザデ

東京オリンピックは、キミア・アリザデにとっておとぎ話のような大会だった。

ベスト16では、オリンピックで2度の優勝経験を持つジェード・ジョーンズに見事な逆転勝利を収め、最終的にIOC難民選手団からオリンピックでメダルステージに勝ち進んだ最初の選手となった。

リオ2016でイラン代表として銅メダルを獲得した後、2020年に母国を逃れてドイツに亡命したアリザデは、開幕戦で元同胞のナヒド・キヤニチャンデを破った。

その後、準々決勝で中国の周俐君に勝利するも、57kg級の準決勝でタチアナ・ミニナに敗れ、メダルを逃した。ROCのミニナは銀メダルを獲得した。

4. ミリカ・マンディッチがオリンピックで金メダルを奪還

セルビアのスター、ミリカ・マンディッチは、テコンドーで唯一オリンピック金メダリストとして出場した。

マンディッチは最後の最後で韓国のイ・ダビンを破り、自身2度目のオリンピックタイトルを獲得。

マンディッチは、ロンドン2012で金メダルを獲得したが、リオ2016では準々決勝で敗退した。

彼女は、オリンピックで複数の金メダルを獲得した初のセルビア人アスリートだ。

5. 混合団体のショーケース

アリザデに加え、ディナ・プルーンスアブドゥラー・セディチがオリンピックデビューを果たしたIOC難民選手団のほかに、今大会では新しい形式の競技が初めてお披露目された。

中国、コートジボワール、イラン、日本、ROCの5チームが、メダル競技に先立って行われたノンメダル競技に参加した。

男女各2名で構成されたチームは、4分間の2ラウンドを戦った。

1ラウンド目は男性対男性、女性対女性の伝統的なラウンド、2ラウンド目は高速タッグの形式が取られた。

テコンドーファンが混合団体戦を初めて体験したのは、2016年の世界テコンドー団体選手権だった。

その他のハイライト

8人の優勝者のうち7人が、東京で初めてオリンピックの表彰台に立った。

その7つの金メダルはすべて異なる国が獲得したもので、4つはテコンドーでオリンピックタイトルを獲得したことのない国が獲得したものだった。

女子49kg級で優勝したパニパック・ウォンパッタナキットは、東京2020でメダルを獲得した最初のタイ人選手。

また、東京大会直前に亡くなった母親の喪に服していたマクシム・フラムトコフは、男子80kg級でROC初の金メダルを獲得した。

クロアチアのマテア・エリッチとウズベキスタンのラシトフは、テコンドーでオリンピックにおける自国の最高成績を達成した。

イスラエルと北マケドニアも、それぞれ銅と銀という歴史的なメダルを獲得した。

ハロー・パリ

新世代のチャンピオンたちが、パリで輝きを放つだろう。優勝者のうち7人が25歳以下で、東京大会でメダルを独占した新世代だ。

これまでにアフガニスタン、ガボン、ヨルダン、ニジェール、ベトナムの選手たちが歴史を作ってきたように、パリでのテコンドーが各国にとってチャンスとなる。

コートジボワールとヨルダンも、過去にテコンドーで初めてオリンピックの金メダルを獲得。

パリの中心部、有名なシャンゼリゼ通りに位置する壮麗なグランパレが、テコンドーのオリンピック選手たちを迎える。

Olympics.comでテコンドーのリプレイは見られる?

olympics.com/tokyo2020-replays で東京2020でのテコンドーを振り返ろう。

次の大会は?

12月に中国の無錫で予定されていた世界テコンドー選手権大会が延期されたため、東京2020で活躍したテコンドーの選手たちは12月に開催されるワールドグランプリファイナルで見られる。日程と会場は後日決定する予定。

東京2020 テコンドー メダリスト

男子58kg級

金 - ビト・デラクイラ(イタリア)

銀 - モハメドハリル・ジェンドゥビ(チュニジア)

銅:ミハイル・アルタモノフ(ROC)

銅 - チャン・ジュン(韓国)

男子68kg級

金 - ウルグベク・ラシトフ(ウズベキスタン)

銀 - ブラッドリー・シンデン(イギリス)

銅 - ハカン・レチュベル(トルコ)

銅 - 趙帥(中国)

男子80kg級

金 - マクシム・フラムトコフ(ROC)

銀 - サレハ・エルシャラバティ(ヨルダン)

銅 -トニ・カナエト(クロアチア)

銅 - セイ・イーサ(クロアチア)

男子80kg超級

金 - ウラジスラフ・ラリン(ROC)

銀 - デヤン・ゲオルギエフスキ(北マケドニア共和国)

銅 - イン・ギョドン(韓国)

銅 - ラファエル・アルバ(キューバ)

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写真: 2021 Getty Images

女子49kg級

金 - パニパック・ウォンパッタナキット (タイ)

銀 - アドリアナ・セレッソ(スペイン)

銅 - アビシャグ・セムベルグ(イスラエル)

銅 - ティヤナ・ボグダノビッチ(セルビア)

女子 57kg級

金 - アナスタシヤ・ゾロティック(アメリカ)

銀 - タチアナ・ミニナ(ROC)

銅 - 羅嘉翎(チャイニーズ・タイペイ)

銅 - ハティスクブラ・イルグン (トルコ)

女子 67kg級

金 - マテア・エリッチ(クロアチア)

銀 - ローレン・ウィリアムズ(イギリス)

銅 - ルース・グバビ(コートジボワール)

銅 - ヘダヤ・ワフバ(エジプト)

女子 67kg超級

金 - ミリカ・マンディッチ(セルビア)

銀 - イ・ダビン(韓国)

銅 - アルテア・ロラン(フランス)

銅 - ビアンカ・ウォークデン(イギリス)

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