オリンピック総括:東京2020 男子サッカー

ダニ・アウベスが話題をさらい、マルコムという予想外のヒーローが登場した東京2020でのサッカー。ここでは最も印象的な瞬間やメダルを振り返り、パリ2024を展望する。 

Malcom #17 of Team Brazil celebrates after scoring their side's second goal during the Men's Gold Medal Match between Brazil and Spain on day fifteen of the Tokyo 2020 Olympic Games.
(2021 Getty Images)

今大会も、サッカーはオリンピックで見せ場を作った。

スリリングなグループステージや、緊迫したノックアウトラウンド、そしてタイトルを防衛して歴史を創ったブラジルなど、あらゆる要素が盛り込まれていた。

ダニ・アウベスは、自身43個目のメジャータイトルを手に入れた。彼のトロフィー棚に足りないのは、ワールドカップの優勝カップだけだ。そしてマルコムは、ブラジル代表にとって予期せぬヒーローとなった。

ここでは、最も印象的だった瞬間やメダルを振り返り、3年後のパリ2024へ向けた展望も合わせて紹介する。

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東京2020 男子サッカートップ5の瞬間

大会ハイライトに残るシーンを紹介。

1:マルコ・アセンシオの復活

レアル・マドリーのスター選手であるマルコ・アセンシオは、前十字靭帯の怪我の影響もあり、国内ではここ数シーズン、比較的静かな日々を過ごしていた。
しかし、25歳のスペイン人選手は、日本で母国のために素晴らしい活躍をした。
選ばれた3人のオーバーエイジ枠のうちの1人として、大会期間中は創造的なハブとして活躍し、準決勝の日本戦では終盤に決勝点を挙げてスペインを決勝に導いた。
惜しくも銀メダルに終わったが、アセンシオは新シーズンに向けて、レアル・マドリーのファンが期待を寄せる理由を形にして見せた。

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2:ダニ・アウベスが、43個目のメジャータイトル獲得

御年38歳。

ブラジル代表の最年長メンバーとしてオリンピックに参加したダニ・アウベスは、タイトル防衛を目指し、キャプテンとしてチームを率いた。

彼の経験とリーダーシップは、ブラジルが金メダルを獲得する上で欠くことのできないものだった。

しかしブラジル代表を成功に導いたのは彼の人格だけではない。彼のプレーもまた、同様に素晴らしいものだった。

決勝戦のスペイン戦では先制点に絡み、常にピッチを縦横無尽に動き回っては、攻撃面では脅威となり、守備面では安定さをもたらした。

その報いは、43個目のメジャータイトルとしてもたらされた。

3:スペイン 5-2 コートジボワール

準々決勝のスペイン対コートジボワール戦は、オリンピックの名勝負として後世に語り継がれることだろう。

1-1で迎えた試合の終盤、マックス・グラデルがゴールを決めると、これで試合は決まったと多くが思った。

しかしスペインだけは別だった。試合終了直前に投入されたラファエル・ミルが、フルタイムのホイッスルが吹かれる数秒前に同点打を決めると、試合は延長戦に突入。

最終的に試合は5-2でスペインが勝利したが、様々な感情が入り混じったラスト数分間は、なぜこれほど多くの人がこのスポーツを愛してやまないかを証明しているかのようだった。

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4:大量得点をあげたメキシコ

メキシコは、グループステージを突破できなかったリオ2016よりも上を目指すことを目標に掲げて東京2020に臨んだ。

そのためにゲームの質を高めてきた彼らは、韓国戦でのスリリングな6ゴールを含む計17ゴールをマークし、この大会で最もエキサイティングなチームのひとつとなった。

勢いを継続したままノックアウトステージに進むと、日本との3位決定戦でホスト国相手に3-1で勝利をおさめ、銅メダルを手に入れた。

5:最後に加入したマルコムが最後のゴール

ブラジル代表のマルコムは、東京2020のサプライズのひとつだ。

ゼニト・サンクトペテルブルク所属の彼は、当初はメンバーに入っていなかったが、大会開幕戦の8日前に招集された。

決勝戦では、後半になってピッチに上がると、即ゲームにインパクトを与え、延長戦には勝利をもたらす決勝ゴールを決めた。

マルコムは、忘れられたワンダーキッドから国民的ヒーローとなり、ブラジルは、見事リオ2016で獲得したタイトルを防衛した。

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まとめ

43個目のメジャータイトルを獲得した東京2020は、さながらダニ・アウベス・ショーだった。

しかし、今年はサプライズの年でもあった。

ドイツとフランスがグループステージで敗退したことで、エジプト、韓国、コートジボワール、ニュージーランドが準々決勝に進出するなど、オープンな戦いとなった。

また、アセンシオやマルコムのように、この大会をきっかけに調子を取り戻す選手もいることだろう。

ひとつ確かなことは、Euro 2020で活躍し、オリンピックで決勝進出を経験したスペイン代表の若きペドリには、しばし休息が必要だということだ。

(2021 Getty Images)

ハロー・パリ2024

開催国のフランスは自動的に出場権を獲得するが、東京大会でグループリーグ敗退に終わったからには、より良いパフォーマンスが求められる。

ブラジルは、パリ2024でも倒すべき相手の筆頭であることを示した。彼ら自身も、3大会連続の金メダル獲得を目指していることだろう。

リオから東京にかけて大きく成長したメキシコは、今大会での銅メダルに続き、パリでは金メダルを狙うつもりかもしれない。

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男子サッカーの次の大会は?

これらのチームが集う次の大会はワールドカップだ。

大会は2022年にカタールで11月下旬から12月中旬にかけて行われる。

東京2020 男子サッカーの全メダルリスト

金:ブラジル

銀:スペイン

銅:メキシコ

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