パリ2024トライアスロン日本代表内定選手発表!高橋侑子、ニナー賢治、小田倉真が2大会連続出場
パリ2024オリンピックのトライアスロン競技初日まであと2カ月と迫る、5月30日、日本トライアスロン連合は都内で記者会見を開き、パリ2024日本代表内定選手3名を発表した。
個人女子には、アジア競技大会2連覇、アジア選手権3大会チャンピオン、そして日本選手権を3度制覇した戦績を持つ、アジア大陸ランキングNo.1の高橋侑子が選出された。
個人男子には、選考期間の2年間で頭角を現し、アジア大陸の主要タイトルだけでなく、ワールドカップ表彰台、直近のワールドトライアスロンシリーズ横浜大会でもキャリアベストを更新したニナー賢治が、オリンピック選考ランキング15位の日本選手最高順位で内定を掴んだ。男子2枠目には、最終選考レースまで読めない白熱した日本代表枠争いを制した小田倉真が代表を決めた。
なお、日本はパリ2024クオリフィケーション期間において個人女子選手枠を1つしか獲得できなかったため(※)、女子2名、男子2名で構成される混合リレーの編成ができず、リレーの出場枠を逃している。また、個人競技の入替選手としては、女子に佐藤優香と岸本新菜 、男子に北條巧と安松青葉が選出された。発表内容の詳細はこちら。
セーヌ川に架かるアレクサンドル3世橋を発着地とし、シャンゼリゼ通りなど美しいパリ市街を舞台に開催されるトライアスロン競技。個人男子は7月30日(火)、個人女子は31日(水)、混合リレーは8月5日(月)に、いずれも現地時間午前8時(日本時間15時)にスタートする。
内定発表記者会見では、東京2020から2大会連続のオリンピック出場となる3選手が、選手キャリアの集大成として挑むパリ2024への意気込み、コースの注目ポイントや見どころなどについて語った。
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※オリンピック各国代表の編成に関しては国内オリンピック委員会(NOC)が責任を持っており、パリ2024への選手の参加は、選手が属するNOCがパリ2024代表選手団を選出することにより確定する。
高橋侑子
「(代表内定が決まり)素直にほっとした気持ちと、あと2か月ということで、ここから何が自分にできるのか。世界との差をすごく実感しているところなので、ここからひとつひとつ大切にパリに向かっていきたいと思います」
「トライアスロンはいろんな環境下で行われ、その環境によって本当に対応の仕方が変わってくるので、去年(テストイベントを)経験できたということはすごく大きくて。特にスイムの川の流れが普段のレースではないところなので、そこがひとつのポイントになってくると思います。バイクコースもすごくテクニカルではあるんですけれども、道幅が広くてスピードが出やすいコースになっています。ランに関しても、石畳がパリ特有のところでもあるので、そういったところをどういう風に攻略できるか、これから試行錯誤しながらやっていきたいと思っています」
「トライアスロンの魅力、特有なところでもあるトランジションという種目の切り替えが私の得意としているところなので、そこを見ていただけたらと思います。あと、TEAM JAPANのスローガンとして、『一歩踏み出す勇気を』というのがあるのですが、そんな勇気を届けられるようなレースをしたいな、と思っています。そういったところを注目していただけたら嬉しいです。あと2か月、しっかり今までやってきたこと、経験してきたことを糧に、すべて注ぎ込みたいなと思っています」
ニナー賢治
「ワールドトライアスロンシリーズ横浜大会の後で結構疲れたと思いますが、本当に(代表に選出されて)すごく嬉しい。子供の頃からオリンピックは私の夢でした。東京2020は良かったと思うけど、まだ『パリでメダルを取りたい』という目標があります」
「パリのコースは本当に速い、スピードコースです。水泳は(セーヌ川の)流れもありますし、バイクはスピードが出やすい、ランも走りやすいと思います。去年のパリテストイベントでAlex LEE(イギリス)が優勝して、(ランタイム)29分の相当速いスピードがでました。(自分も)去年のパリテストイベントの後から練習して、特に走りがだんだん良くなってきたと思います。それ(改善してきた走りの技術)を、横浜大会で証明できたと思います。(見どころとしては)本当に全部を見てほしいですね。練習してきたことが証明できるように出し切りたい、本当にそれだけです」
「パリオリンピックは自分にとってとても大きな大会で、最後のマスターピースとなります。レース当日に、自分がこれまで選手として培ってきたキャリア、経験のすべてを出し切り、日本代表としてレースで発揮すること、それがパリで自分が求めていることのすべてです」
小田倉真
「パリオリンピックに向けて内定をいただいたということで、今は嬉しい気持ちとほっとした気持ちです。ここまですごく苦しいことが多くて、特に(選考期間)最後の5週間は精神的にとても苦しい中で、家族、そしてチームメイトの皆さん、監督・スタッフの皆さんに支えられてなんとか踏ん張って内定を取ることができました。ここまで支えていただいた皆さんに本当に感謝の気持ちでいっぱいです。パリまで残り2か月の少ない期間ではあるんですけれども、今自分は何ができるかっていうことを考えて、自信をもってスタートに立てるように頑張っていきたいと思います」
「スイムに関しては川なので、当然流れがある中で、どこでスタートをするかによって流れの強さが違ってきます。そこは昨年の(テストイベントの)記憶を頼りにしながら、スイムのスタート位置をできるだけいい位置で選べるようにしたいなと思います。あとは、バイク・ランコースはフラットで、基本的に気温とか気候的にもすごくパフォーマンスを出しやすいところなので、おそらく速いレースが展開されると思います。そこに向けて速さについていけるように、これから考えていきたいと思っています」
「私は他の選手に比べて体格のところもパワーもアドバンテージがなく、小さいんですけれども、最後まで諦めず走りたいと思いますし、どんなアクシデントがあっても諦めず走り切ろうと思っているので、そこを最後まで見てほしいなと思います。このあと2か月、後悔のないように準備していきたいなと思っています」