サニブラウン、田中希実がダイヤモンドリーグ・オスロ大会、ストックホルム大会へ
4月に始まった陸上競技・ダイヤモンドリーグが第6戦を迎え、5月30日にヨーロッパでの戦いをスタートさせる。
北欧で行われる5月30日のオスロ大会、6月2日のストックホルム大会のエントリーリストが発表され、日本からはサニブラウン・アブデル・ハキームが両大会に、女子5000mでオリンピック日本代表に内定した(※)田中希実がオスロ大会では女子3000mに、ストックホルム大会では女子1500mに登場する。
男子100mのサニブラウンは、これらの大会でパリ2024オリンピックの参加標準記録(10秒00)を突破すれば、日本陸上競技連盟の規定によりオリンピック日本代表に内定する。サニブラウンの走りに注目が集まる。
オスロ大会の男子100mにはオリンピック金メダリストのラモントマルチェル・ヤコブス(イタリア)も登場するほか、両大会には地元を代表するスター選手が出場を予定しており、大会を盛り上げること必至。5月30日に予定されているオスロ大会、6月2日のストックホルム大会の見どころを紹介しよう。
※オリンピック各国代表の編成に関しては国内オリンピック委員会(NOC)が責任を持っており、パリ2024への選手の参加は、選手が属するNOCがパリ2024代表選手団を選出することにより確定する。
ダイヤモンドリーグ・オスロ大会の注目選手・日程
5月30日にノルウェーのオスロで行われる第6戦では、男子8種目、女子6種目が実施される。
注目選手
日本の陸上ファンにとって最も注目されるレースは、現地時間21:04に予定されている男子100mだろう。5月19日に東京で開催されたセイコーゴールデングランプリの同種目で足のけいれんにより8位に沈んだサニブラウンは、大会後にレースを転戦するため渡欧。今大会では東京2020男子100m金メダリストのヤコブスらと共にレースに挑む。同種目には、今季自己ベストとなる9秒97を出しているジェレミア・アズ(英国)、2022年のコモンウェルスゲームズで銀メダルを手にしたアカニ・シンビネ(南アフリカ)、男子100m歴代2位タイの記録9秒69を誇るヨハン・ブレーク(ジャマイカ)、アフリカ王者のエマニュエル・エセメ(カメルーン)らが名を連ねている。
一方、田中希実は5月25日に米オレゴン州のユージーンで実施されたダイヤモンドリーグ第5戦の結果により、日本陸連の規定を満たして女子5000mでオリンピック日本代表に内定。オスロ大会ではオリンピック種目ではない女子3000mに出場する。田中は3月に英グラスゴーで行われた世界室内選手権の女子3000mで8分36秒03で8位入賞。室内アジア新および日本新記録を樹立した。
このほか世界陸上・女子200mで2連覇中のシェリカ・ジャクソン(ジャマイカ)にも注目が集まる。ジャクソンは東京2020オリンピック以降、陸上界でますます存在感を発揮しており、フローレンス・グリフィス・ジョイナーが1988年に記録した世界記録21秒34を破る可能性のある選手のひとりに挙げられる。
地元ファンは男子400mハードルのカールステン・ワーホルム(ノルウェー)、男子1500mのヤコブ・インゲブリクトセン(ノルウェー)に期待を寄せているはずだ。ワーホルムは東京2020でオリンピック記録と世界記録を更新して優勝し、世界選手権で3度の優勝を誇る。同種目には東京2020銅メダルのアリソン・ドス・サントス(ブラジル)が出場する。一方、インゲブリクトセンも東京2020で金メダルを獲得し、世界陸上では同種目2大会連続の銀メダルを獲得。同種目では、東京2020銀メダルのティモシー・チェルイヨット(ケニア)もエントリーリストに名を連ねる。
競技日程
5月30日(木)
以下、現地時間と括弧内が日本時間。
- 19:07(翌2:07)女子円盤投
- 19:15(翌2:15)男子走高跳
- 20:04(翌3:04)女子400m
- 20:08(翌3:08)女子円盤投 決勝
- 20:16(翌3:16)男子400m
- 20:20(翌3:20)男子三段跳
- 20:22(翌3:22)女子3000m
- 20:36(翌3:36)男子円盤投
- 20:38(翌3:38)女子200m
- 20:44(翌3:44)男子5000m
- 21:04(翌4:04)男子100m
- 21:11(翌4:11)女子800m
- 21:18(翌4:18)男子三段跳 決勝
- 21:28(翌4:28)男子400mハードル
- 21:35(翌4:35)女子400mハードル
- 21:41(翌4:41)男子円盤投決勝
- 21:50(翌4:50)男子1500m
ダイヤモンドリーグ・ストックホルム大会の注目選手・日程
オスロでの戦いを終えた3日後の6月2日には舞台をスウェーデンのストックホルムに移し、第7戦となる「バウハウス・ガラン」が行われ、男子7種目、女子7種目が実施される。
注目選手
ストックホルム大会の女子1500mは日本の陸上ファンにとって興味深い一戦となりそうだ。女子5000mでパリ2024日本代表に内定している田中は、1500mでもオリンピック出場を目指しており、同種目での内定がかかる6月下旬の日本選手権に向けて、さらにはその先のオリンピックに向けて、田中がどんな走りを見せるかが注目される。
この種目には東京2020銀メダリストのローラ・ミューア(英国)、2022年の世界ジュニア選手権の同種目で優勝し、今季自己ベストを3分53秒22に更新した18歳のビルケ・ヘイロム(エチオピア)らが並ぶ。
男子100mには、引き続きサニブラウンのほか、ブレーク、エセメが、女子200mにはジャクソンが出場する。男子棒高跳には世界記録を次々と更新している東京2020金メダルのアルマンド・デュプランティス(スウェーデン)が出場を予定しており、地元の声援を後押しに新たな記録に挑戦することが予想される。
競技日程
6月2日(日)
以下、現地時間と括弧内が日本時間。
- 17:20(24:20)女子砲丸投
- 17:25(24:25)女子走高跳
- 17:27(24:27)男子棒高跳
- 18:04(翌1:04)男子400mハードル
- 18:15(翌1:15)女子100m
- 18:23(翌1:23)女子1500m
- 18:32(翌1:32)女子三段跳
- 18:39(翌1:39)男子3000m
- 18:55(翌1:55)男子円盤投
- 19:00(翌2:00)男子100m
- 19:11(翌2:11)男子3000m障害
- 19:32(翌2:32)女子400mハードル
- 19:42(翌2:42)女子200m
- 19:52(翌2:52)男子800m