オリンピックeスポーツシリーズ2023:チーム・フエゴがシンガポールで行われたZwiftサイクリングレースで優勝
ルー・ベイツ、マレーネ・ビャーレド、ジェームズ・バーンズ、マーティン・マールテンスら男女4人のチーム・フエゴが、初開催のオリンピックeスポーツシリーズ(シンガポール)においてチーム・エピックを抑え優勝を飾った。
初開催のオリンピックeスポーツシリーズ2023で史上初の優勝者が決まった。Zwiftでのサイクリングレースにおいて、ルー・ベイツ(女子/イギリス)、マレーネ・ビャーレド(女子/スウェーデン)、ジェームズ・バーンズ(男子/南アフリカ)、マーティン・マールテンス(男子/ドイツ)ら男女4人のチーム・フエゴが、チーム・エピックの追随を許さず、オリンピックeスポーツ金トロフィーを獲得した。
サイクリングレースは、全4チームのチーム対抗戦で行われ、男女それぞれ3レース(計6レース)での獲得ポイントを競い合い、全6レース終了時の合計ポイントで総合順位が決定される。
レースは、Zwift上に作られたスコットランドのバーチャルコースで繰り広げられた。このコースは、今年8月に国際自転車競技連合(UCI)が開催する世界選手権(スコットランド・グラスゴー)で使用される実際のコースをUCIの許可を得て制作されたものである。
第1戦の女子エリミネーションレース(13.3km)では、最後の登りでチーム・フエゴのビャーレドがアタックをかけ1位でフィニッシュ。チームメイトのベイツが3位に入り、まずはチーム・フエゴが首位に立った。
チーム・エピックのジャッキー・ゴドベ(女子/アメリカ)は2位でフィニッシュし、続く第2戦男子エリミネーションレース(13.3km)に望みをつないだ。
強い結束力のチーム・エピックは、ベン・ヒル(男子/オーストラリア)が30秒以上のリードをつけて1位でフィニッシュ。チームメイトのミハエル・カミンスキー(男子/ポーランド)は、チーム・ラバのリオネル・ヴジャシン(男子/ベルギー)の登りでの追撃を許し3位でフィニッシュラインを越えた。
第3戦女子スプリントレース(3.2km)では、チーム・ラバのコン・ラム(ホンコン・チャイナ/女子)が1位でフィニッシュ。2位には写真判定の結果、チーム・フエゴのビャーレドが入った。一方、チーム・エピックのヒルは第4戦男子スプリントレース(3.2km)でも早いアタックを仕掛け、2位以下に差をつけて勝利している。
第4戦まで終了し、レースの最終的な勝敗は、最後のステージ、クライミングレース(2.7km)男女2戦までもつれ込むことになった。
チーム・フエゴのベイツは、第5戦女子クライミングステージ最後の360mでアタックを仕掛け、2位以下に5秒差をつけて勝利。チーム・エピックのシャーロット・コルクロー(女子/イギリス)が2位。この結果、両チームのポイント差はわずか5点となり、最終的な優勝の行方は、第6戦男子クライミングレースが終わるまでわからなくなった。このレースの勝者は8ポイントを獲得することができる。
男子クライミングステージでは、各チーム、各ライダーのアタックとカウンターアタックの連続が繰り広げられた。しかし、勝利したのはチーム・ラバのヴジャシンだった。
2位以下は僅差となり、順位の確定には写真判定が必要とされたがチーム・フエゴが逃げ切った。
最終戦のクライミングを戦ったチーム・フエゴのマールテンスは、チームの総合優勝が確実となった時、「もう言葉になりません。優勝するためにここにやって来ましたが、本当に優勝できたとは信じられません。チームメイトのみんなは本当に素晴らしかったです。優勝のために小さな努力を積み重ねていくことができました」と話した。
「オリンピックで優勝することが夢でした。そんなことが現実になるとは思いもしませんでした。でも今、それが実現しました」