加納虹輝 フェンシング男子エペ個人で日本勢初の金メダル!パリ2024
執筆者 Risa Bellino1 分|
パリ2024オリンピックのフェンシング日本代表男女18選手の中で、最初にメダル獲得の先陣を切ったのは、エペ男子個人の加納虹輝(かのう・こうき)だった。
現地7月28日のフェンシング競技最後の試合となった男子エペ決勝。8,000人を収容するグラン・パレの会場に集まったファンの盛り上がりが最高潮に高まる中、大歓声を受けて地元フランス代表のヤニク・ボレルと加納虹輝が登場した。3回戦で 見延和靖(みのべ・かずやす)、準々決勝で山田優(まさる)を下し決勝に進出したボレル相手に、チームメイトの屈辱を果たす圧巻の強さで3ピリオドを終始リードした加納は、最終ピリオド2分を残して15点を先取し、男子エペ個人で日本勢初の金メダルを勝ち取った。
1ピリオド3分の3ピリオド制、15点先取で勝ちとなるエペ種目決勝。第1ピリオドは、緊張感の中1分が経過した時点でも両者にポイントがなく、イエローカードが出される展開から始まるが、その後、加納が最初のポイントから2連取。197cmという長身で長いリーチを持つボレルがポイントを獲得するたびに大きな歓声が会場に響き、完全アウェー状態の会場だったが、リズムを崩さず3-2で第1ピリオドを終えると、第2ピリオドを5-9、第3ピリオドを9-15で完勝。世界屈指のスピードを武器とする加納の剣先に翻弄されリズムがつかめない相手を、最後まで押し通した。試合終了後すぐに加納はウクライナ出身のオレクサンドル・ゴルバチュクコーチに駆け寄ると、抱きかかえられて喜びを分かち合った。
加納は、東京2020オリンピックで、宇山賢(うやま・さとる)、山田、 見延と共にエペ男子団体で金メダルを獲得しており、パリ2024で2大会連続のメダル獲得を果たした。