日本の内村航平はカタールのドーハで開催される世界体操競技選手権で個人総合を欠場することになった。
体操界のスーパースターは先月痛めた右足首に過剰な負担をかけないため、跳馬とゆかに出場しないことを決めた。
内村は団体戦に集中する意向だ。
「悔しいけど、この状態でやってもすっきりしない」と、3つのオリンピック金メダルを誇る内村は語った。「東京五輪まであと2年あるので、今やるべきではないという判断を下した」
現在29歳の内村は9月に跳馬の着地で負傷。22日の公式練習では、6種目中4種目のみ演技を行った。26日の予選ラウンドでも男子の6種目中、出場は4種目までとする意向だ。
ケガの具合は?
内村は2009年から2016年にかけて世界を席巻。世界選手権の個人総合を6連覇するなど、史上最高の男子体操選手の一人として認められるに至った。しかし、昨年の世界選手権モントリオール大会では予選の最中に足首を負傷し、途中棄権。そして今回は、9月25日の跳馬練習中にもう一方の足首を痛めたことが今月初めに日本体操協会によって明かされた。
「大丈夫だと思う」。内村は月曜日にドーハで行われた練習のあと、足首の状態についてこう述べていた。
詳しいケガの具合は明らかになっていない。練習中に足を引きずっているような場面が何度か見られ、つり輪の着地後も足を気にしていた。跳馬とゆかについては、跳馬の助走路を走ったほか、基礎的な動きを確認するにとどまった。平行棒と鉄棒では着地後後ろに転んだ。
「チームで勝つことが一番大事」と内村はコメントした。「なので自分にできる4種目をミスなくやりたい」
ライバルは中国
日本代表チームは2015年に行われた直近の世界選手権団体種目でタイトルを手にしたほか、2016年のオリンピックで金メダルを獲得している。しかし、現世界王者のシャオ・ルオテンや昨年個人総合銀メダルのリン・チャオパンを擁する中国を抑えるには、内村の活躍が欠かせないだろう。
内村は個人総合2連覇を果たしたオリンピックの舞台に、2020年に東京で再び立ちたいと願っている。
「(東京オリンピックに出場できたら)すごく名誉なこと。一生に一度の経験になる」