2022−2023シーズンのプロバスケットボール・Bリーグ1部チャンピオンシップが5月12日より始まり、8チームによる準々決勝と準決勝のトーナメントの戦いを経て、3冠を狙う千葉ジェッツと、リーグ初優勝を狙う琉球ゴールデンキングスがファイナルへと勝ち進んだ。
5月27日より、中立地となる横浜アリーナ(神奈川県横浜市港北区)にてその決勝が始まり、第1戦(27日)と第2戦(28日)を連勝した琉球ゴールデンキングスが初の日本一に輝いた。
琉球HC「バスケットを通して沖縄を元気にする」
チャンピオンシップのトーナメント準々決勝では名古屋ダイヤモンドドルフィンズに、準決勝では横浜ビー・コルセアーズに、いずれも2連勝を飾り、2シーズン連続して決勝のステージへと駒を進めた琉球ゴールデンキングスは、雪辱に燃えていた。
リーグ優勝経験のある強敵・千葉ジェッツを相手に、27日に行われた決勝第1戦ではダブルオーバータイムの末、96-93と辛勝し、琉球は先に日本一へ王手をかけた。
そして、28日の決勝第2戦では、第1クォーター(Q)から10点のリードをつけるなど、勢いに乗る琉球だったが、千葉Jも攻撃の手を緩めず、第3Q終了時点で3点差までに詰め寄られる。そして、最終の第4Qでは、琉球が一気にギアアップし、3ポイントを連取するなど、リードを再びに2桁台に広げる。千葉Jも意地のプレーでゴールに迫るも、琉球の守備に阻まれ、力及ばず。最終的に琉球が、88−73で千葉Jを下し、チャンピオンシップ6試合無敗で初の日本一タイトルを獲得した。また、2016年にBリーグが始まって以降、西地区に属するチームのリーグ制覇は史上初となる。
Bリーグ公式Twitterへ投稿された動画によると、bjリーグ時代から琉球を指揮する桶谷大ヘッドコーチは試合後の優勝インタビューで、「去年の悔しさがあったからこそ、ひとつひとつの練習や試合において、ここで勝つために頑張れた」と今シーズンを振り返り、また「(琉球は)プロのチームとして地域に根差して、バスケットを通して沖縄を元気にするという存在意義がある。そういった意味でも、沖縄に優勝トロフィーを持って帰れることがすごく嬉しいです」と、会場に集まったファンや沖縄から応援するサポーターへ喜びと感謝を伝えた。
なお、この決勝第2戦では、Bリーグ史上最多となる1万3,657人の観客数を動員している。
琉球ゴールデンキングスのホーム地である沖縄アリーナ(沖縄県沖縄市)では、開幕まで400日余りと迫るパリ2024の出場枠をかけた争いとなる「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」グループステージが、8月25日から9月3日まで行われ、 "AKATSUKI JAPAN" こと、バスケットボール男子日本代表が、沖縄を舞台に熱い戦いを繰り広げる予定だ。
沖縄発のバスケットボールの興奮は、夏の暑さのようにまだまだ続きそうで、目が離せない。
Bリーグチャンピオンシップ
2022-2023シーズンのB1リーグは24クラブを東中西の3地区へ分け、自地区4回戦総当たり、他地区は2回戦総当たりの合計60試合で実施。各地区の1位および2位のクラブと、各地区の上位2クラブを除いた18クラブのうち上位2クラブがチャンピオンシップに進む。
トーナメント方式にて準々決勝、準決勝、決勝(ファイナル)を開催。いずれも2戦先勝制で行われ、第3試合は第2試合終了時点で1勝1敗になった場合のみ開催される。準々決勝および準決勝はそれぞれ「チャンピオンシップ出場順位」の上位クラブのホームゲームとし、決勝は中立地(横浜アリーナ)にて行う。
決勝で勝利したクラブが2022-23シーズンBリーグの年間優勝クラブとなる。