リオ2016夏季オリンピック体操男子団体総合で金メダルに輝く加藤凌平が8月30日、自身のインスタグラムを更新し、選手活動からの引退を発表した。
1993年9月9日生まれ、埼玉県草加市出身の加藤は、9歳から体操競技を始め、体操の男子ナショナルコーチも務めた父・裕之さんの指導の下、ジュニア時代から数々のタイトルを手中に収める。
加藤にとってオリンピック初出場となったロンドン2012では、団体総合で銀メダル獲得に貢献。2度目のオリンピック出場となったリオ2016で、加藤はふたたび代表メンバーとなり、同じく日本代表の内村航平さんらと共に、前回エディションの雪辱を果たす会心の演技を披露して金メダルに輝き、体操ニッポンの復権を世界にアピールした。
「体操の普及、スポーツの振興に携わっていければ」
加藤はインスタグラムで、競技中やリオ2016で獲得した金メダルの写真などとともに、「選手生活を終える決断」をした旨の文章を投稿。近年は、「モチベーションの低下」や「コンディションの維持」と戦っていたことを吐露し、引退を決断した理由を詳細に明かしている。また、引退後の第二の人生では、「体操の普及」や「スポーツの振興」に携わる意欲や、ゴルフなど新たなフィールドでの活動を考えているようで、挑戦を続ける加藤の前向きな言葉で締めくくられている。
加藤の引退に関する投稿の全文は、以下のとおり。
突然の報告となりますが、
加藤凌平は選手生活を終える決断をしました。
9歳から体操を始め、夢であったオリンピック金メダルを獲得できて幸せな競技生活でした。
これまで応援してくださった皆様、
本当にありがとうございました。
引退の理由と致しましては、リオオリンピック後の競技に対するモチベーションの低下、コンディションの維持が難しくなったことがあります。実は、3年前から引退を考えていたのですが最後は団体戦で終わりたい、もう一度弟と同じチームで戦いたいという思いで選手生活を続けていました。しかし、チームを組むには満たない人数での活動が続き、今後も新たな選手が加わる見通しがつかないため今回の決断に至りました。でもそれだけではありません。成績が上がらない中でも変わらぬサポートをしてくださった皆様や応援してくださった皆様がいたからこそ続けられたと断言できます。本当に本当にありがとうございました。
今後の活動については、世代を問わず体操の指導についたり、イベントや演技会、メディア出演などで体操の普及、スポーツの振興に携わっていければと思います。
また最近は、趣味であるゴルフにおいてもお仕事をいただく機会があり、そちらの方にも力を入れていければと思います。
第二の人生、不安なことは多いですが頑張っていきます。これからも温かい応援よろしくお願い致します!