【パラリンピックチケット】第1次抽選申込:買い方、価格、メダル候補や注目競技は?

2 執筆者 オリンピックチャンネル編集部
8月22日未明から東京パラリンピックの観戦チケット第1次抽選販売申請がスタート!

Tokyo 2020東京パラリンピック(以下、東京パラリンピック)公式観戦チケットの第1次抽選販売申込が8月22日(木)未明から始まる。2020年8月25日から9月6日までの12日間にわたるパラスポーツの祭典を楽しむために、チケットの買い方や人気種目のスケジュール・チケット価格、メダル候補者なども紹介する。

東京パラリンピックのチケット価格・狙い目は?

障がいなどハンディキャップを抱えたアスリートたちによるスポーツの祭典パラリンピックの存在感は年々増している。東京パラリンピックでは、22競技540種目を予定する。販売チケット総数は約230万枚とされる。

東京パラリンピックのチケット価格は、オリンピックチケットに比べて全体的にリーズナブルになっている。さすがに開会式はA席150000円と高額ながら、各競技は、人気の車いすバスケットボールや、メダルが期待できる水泳などの決勝戦A席でも7000円で購入可能だ。

さらに決勝でも下位席種であれば、1000~2000円台の競技・種目も多く、カヌーの決勝はC席なら1200円で観戦できる。メダルが決まるセッション(応募枠)は108となる。

税込2020円の特別チケット「東京2020みんなで応援チケット」も用意されている。しかも東京パラリンピックでは2020円より安い価格のセッションもあり、ゴールボール、ボート、テコンドー、車いすフェンシングの予選は2020円よりも安い500円だ。同応援チケットの対象者となるのは、12歳以下の子供、60歳以上のシニアの方・障がい(車いすユーザーを含む)のある方を1名以上含む家族やグループとなる。お子さんとの観戦にはもってこいだろう。ただし、同応援チケットは予選セッションのみだ。

オリンピックチャンネル編集部が独自にチョイスした注目競技の日程と価格を紹介しよう。

各競技の詳しい日程はこちらで確認できる(組織委員会公式サイトへ)

各競技のチケット価格の詳細はこちらで確認できる(組織委員会公開のPDFへ)

東京パラリンピック注目競技チケット価格・日程

※応援チケット=東京2020みんなで応援チケット

開会式

■会場

  • オリンピックスタジアム

■日程

  • 8月25日

■価格

  • A:150000円、B:108000円、C:66000円、D:35000円、E:8000円、応援チケット:2020円、車いす:35000円・8000円

閉会式

■会場

  • オリンピックスタジアム

■日程

  • 9月6日

■価格

  • A:90000円、B:64000円、C:40000円、D:22000円、E:8000円、応援チケット:2020円、車いす:22000円・8000円

陸上競技(男女、トラックアンドフィールド)

■会場

  • オリンピックスタジアム

■日程

  • 8月28日~9月5日

■価格

予選/決勝<午前>

  • A:3600円、B:2800円、C:2000円、応援チケット:1500円、車いす:2800円・2000円

予選/決勝<午後>

  • A:6500円、B:4000円、C:2800円、車いす:4000円・2800円

ボッチャ(男女)

■会場

  • 有明体操競技場

■日程

  • 8月29日~9月5日

■価格

予選

  • A:1800円、B:1200円、応援チケット:1000円、車いす:1200円

準決勝/準々決勝

  • A:2400円、B:1600円、車いす:1600円

準決勝/3位決定戦

  • A:2400円、B:1600円、車いす:1600円

決勝

  • A:3200円、B:2000円、車いす:2000円

自転車ロード(男女)

■会場

  • 富士スピードウェイ

■日程

  • 9月1日~9月4日

■価格

決勝

  • A:2000円、B:1400円、応援チケット:1000円、車いす:1400円

5人制サッカー(男子)

■会場

  • 青海アーバンスポーツパーク

■日程

  • 8月30日~9月5日

■価格

予選

  • A:2800円、B:1800円、応援チケット:1500円、車いす:1800円

準決勝

  • A:3600円、B:2400円、車いす:2400円

3位決定戦

  • A:3600円、B:2400円、車いす:2400円

決勝

  • A:5000円、B:3200円、車いす:3200円

柔道(男女)

■会場

  • 日本武道館

■日程

  • 8月28日~8月31日

■価格

予選

  • A:3600円、B:2000円、応援チケット:1500円、車いす:2000円

決勝

  • A:5000円、B:3200円、車いす:3200円

水泳(男女)

■会場

  • 東京アクアティックスセンター

■日程

  • 8月26日~9月4日

■価格

予選

  • A:3600円、B:2800円、C:2000円、応援チケット:1500円、車いす:2000円

決勝

  • A:7000円、B:5000円、C:2800円、車いす:2800円

トライアスロン

■会場

  • お台場海浜公園

■日程

  • 8月29日~8月30日

■価格

決勝

  • A:3000円、B:1400円、応援チケット:1000円、車いす:1400円

車いすバスケットボール(男女)

■会場

  • 武蔵野の森総合スポーツプラザ(予選のみ)/有明アリーナ

■日程

  • 8月26日~9月6日

■価格

予選

  • A:4000円、B:2400円、応援チケット:2020円、車いす:2400円

準々決勝

  • A:5000円、B:2800円、車いす:2800円

準決勝

  • A:5000円、B: 2800円、車いす:2800円

3位決定戦/決勝

  • A:7000円、B:3200円、車いす:3200円

車いすラグビー(男女)

■会場

  • 国立代々木競技場

■日程

  • 8月26日~8月30日

■価格

予選

  • A:3200円、B:2800円、C:2400円、応援チケット:2020円、車いす:2400円

準決勝

  • A:3600円、B:3200円、C:2800円、車いす:2800円

3位決定戦

  • A:3600円、B:3200円、C:2800円、車いす:2800円

決勝

  • A:4000円、B:3600円、C:3200円、車いす:3200円

車いすテニス(男女)

■会場

  • 有明テニスの森

■日程

  • 8月28日~9月5日

■価格

予選/準々決勝(センターコート、コート1、コート2)

  • A:4000円、B:2400円、応援チケット:2020円、車いす:2400円

予選/準々決勝(コート3)

  • A:1800円、車いす:2400円

準々決勝(センターコート、コート1、コート2)

  • A:4000円、B:2400円、車いす:2400円

準々決勝/準決勝/3位決定戦(センターコート、コート1、コート2)

  • A:5000円、B:2800円、車いす:2800円

準決勝/3位決定戦/決勝

  • A:6500円、B:3200円、車いす:3200円

東京パラリンピックのチケットを買う方法は?

パラリンピック東京大会の公式観戦チケットの第1次抽選販売は、2019年8月22日(木)未明オープンとなる公式販売サイトにて申込開始となる。オリンピック観戦チケットの販売サイトとは異なるため注意しよう。

申込には、オリンピック観戦チケット抽選販売で使用した際のTOKYO 2020 IDが共通で利用可能だ。申請・購入には必ずTOKYO 2020 IDは必要なため、未取得の場合は登録しよう。オリンピック観戦チケット第1次抽選の追加抽選販売とは違い、誰(ひとつのTOKYO 2020 ID)でも複数回(セッション)申請できる。

チケットのタイプ(デジタル、自宅でプリントアウト、郵送)や第2希望サービス、カスケードサービスなどは東京オリンピックのものとまったく同じだ。

パラリンピック観戦チケット公式販売サイト:https://ticket.tokyo2020.org/paralympic

抽選申請期間、結果発表、購入手続期間

  • 申込期限:2019年8月22日(木)未明〜9月9日(月)11時59分
  • 当選発表:2019年10月2日(水)
  • 購入手続期限:2019年10月15日(火)23時59分

当選したチケットは、購入手続期間中にすべて一括で購入する必要があるので注意しよう。当選した一部をキャンセルといったことはできない。

第2次抽選販売は2020年初めを予定、店頭販売は2020年春

今回の第1次抽選販売後、2020年はじめに第2次抽選販売、2020年春に店頭購入を含む最終販売を予定している。とはいえ人気種目、良席は第1次抽選販売で売り切れる可能性があるため、今回申し込んだ方が得策だ。

チケット購入に必要な「TOKYO 2020 ID」とは?

東京2020パラリンピックの公式観戦チケット購入には「TOKYO 2020 ID」への登録が必要となる。

TOKYO 2020 ID:https://olympics.com/tokyo-2020/jp/special/2020id/

TOKYO 2020 ID取得には、メールアドレスや名前、現住所の登録が必要だ。また、希望者にはメールマガジンが配信される。このメールマガジンには最新のチケット情報も含まれているため、東京五輪やパラリンピックのチケット販売情報をいち早く手に入れたい人は、登録しておくと良いだろう。

東京パラリンピックのチケット、販売予定枚数や売れ行き予想は?

2020年パラリンピック東京大会チケットの予定販売合計は、大会前の組織委員会の発表によれば230万枚とされる。

購入条件となる「TOKYO 2020 ID」登録者は2019年8月1日時点で760万人を越えている。ちなみに2大会前のロンドン大会では約278万枚が販売された。

現実的には東京五輪チケットほど応募者自体は多くないことが予想されるが、全体的に価格設定がリーズナブルであることから人気種目のメダルセッションは入手難易度が高くなりそうだ。

パラリンピックを楽しむ! 会場エリアを含めて観戦にオススメの競技は?

せっかくならパラアスリートたちが限界に挑む戦いやメダル争いを楽しむだけでなく、会場付近のスポットも含めて楽しみたいところだろう。チケットがリーズナブルなことに加え、場合によっては午前中や夕方前に競技が終了するセッションもあり、例えば家族で子供と一緒に競技プラスアルファで楽しむ余地があるだろう。

夏のお台場観光がてらのパラリンピックはいかが

屋外で夏を楽しむなら、「水泳」、「ボッチャ」、「車いすテニス」、「車いすバスケットボール」、「トライアスロン」、「5人制サッカー(ブラインドサッカー)」がオススメだ。

これらの競技の会場は、臨海副都心エリア(青海地区・台場地区・有明地区)に点在しており、同エリアは東京2020組織委員会が発表した「TOKYO WATERFRONT CITY」プロジェクトの対象エリアになっている。東京五輪・パラリンピック開催期間中、エリア内にパートナー企業によるパビリオンや、熱中症対策のミスト散布をするクーリングスポットが数箇所設置され、パラリンピックを多角的に楽しめるようになる。

「5人制サッカー」の会場となる青海アーバンスポーツパーク(青海地区)では、パラアスリートの練習風景を無料で観ることができるかもしれない。日によってはパラスポーツ体験イベントが行われる可能性もある。

有明地区にある「車いすテニス」の有明テニスの森、「車いすバスケットボール」の有明アリーナ、「ボッチャ」の有明体操競技場から台場地区までは徒歩圏内。有明地区の東にある「水泳」の東京アクアティクスセンターはやや離れているが、路線バスで約20分、徒歩なら約40分で台場地区と行き来可能だ。

青海・台場地区と有明地区を東西につなぐ夢の大橋を中心としたオリンピック(センター)プロムナードには聖火台も設置されることから、競技観戦後、お台場観光がてら見学することもできる。「トライアスロン」のお台場海浜公園はいうまでもない。

東京以外の開催地もアリ?

臨海副都心エリア外で異色なところでは、埼玉県・陸上自衛隊朝霞訓練場で行われる「射撃」も注目枠だ。普段は一般に入れない自衛隊の施設ということもあり、競技とともに非日常が楽しめる会場といえる。

9月1日から4日の競技日程になってしまうが、「自転車ロードレース」も観光込みで楽しめる。会場となる静岡県の富士スピードウェイは、北に山中湖、富士急ハイランド、河口湖。南に行けば富士サファリパーク(南東)、御殿場プレミアム・アウトレット、さらに南進すれば箱根と、1泊2日以上で旅程を組めば、色々と楽しめる。富士山や金時山の登山もありだろう。

8月26日から29日に行われる「自転車トラック」の伊豆ベロドーム(静岡県)は、アクセス自体は難しい場所ながら、東に行けば最寄りの修善寺、北に戻れば熱海と、伊豆観光もセットで考えれば夏休み最後のイベントに最適かもしれない。

熱中症を避けるなら屋内競技、さらに8月末にメダルセッションが集中

パラリンピックの日程は8月後半から9月前半とはいえ、猛暑になることが予想される。熱中症対策として冷房のある屋内での観戦を楽しむなら、有明体操競技場の「ボッチャ」などのほか、有楽町にある東京国際フォーラムでの「パワーリフティング」もオススメだ。

また、現地で観るならメダルが決まる瞬間が見たいところ。パラリンピック東京大会では、8月29~31日にとくに多くの種目が開催され、メダルイベント数でいうと29日は56種目、30日は63種目となっている。「トライアスロン」も29~30日の二日間ともにメダルが決まる。しかも両日12時半に終了予定なので、お台場海浜公園から徒歩数分の場所に今年オープンした某ミュージアムなどにも寄ればちびっこも大満足だ。人気の「水泳」に関しては競技期間中毎日メダルセッションがある。

2020年の夏休みの締めとしてチケット確保を狙ってみるのも一興だろう。

東京パラリンピックのメダル候補の注目選手は?

もちろん、パラリンピックの主役はパラアスリートたちだ。2012年ロンドン大会では、金5、銀5、銅6個。2016年のリオデジャネイロ大会でのパラ日本代表勢のメダル獲得数は銀10、銅14個だった。

2020年のパラリンピック東京大会で、メダルが期待できる日本代表候補を紹介する。

車いすテニス:上地結衣

リオ大会の女子シングルス銅メダル獲得により、パラアスリートとして最も知られる選手のひとり。先天性の潜在性二分脊椎症を患い、11歳で車いすテニスを始めた。2017年までにパラテニスのグランドスラム(全仏、全米、全豪オープン)を制し、ダブルスでは日本人女子初の年間グランドスラムを達成。東京パラリンピック女子シングルスの出場も内定している。

国内選手としても小柄な143cm。しかし、車いす操作に長けており、海外選手とも渡り合える実力を持つ。2020年は2大会連続のメダル獲得を狙い、シングルス、ダブルスに出場予定だ。

陸上競技:重本(辻)沙絵

先天性の右前腕欠損症ながら、大学在学中にハンドボールから陸上に転向し、リオ大会の女子400mで銅メダルを獲得した。リオ大会前には100m(T47=切断・機能障がいクラス)で日本新記録の12秒86を出した。200、400mの日本記録保持者でもある。

また、写真家の蜷川実花氏が雑誌の表紙のモデルに起用するなど、美女パラアスリートとしても知られ、東京大会でもメダル候補として注目されている。

陸上競技:山本篤

事故で片大腿義足になったパラ陸上の第一人者。2008年の北京大会の走幅跳での銀メダル獲得に始まり、ロンドン大会にも出場。リオ大会では再び走幅跳で銀、さらに400mリレーでも銅メダルを獲得した。スノーボードで平昌冬季五輪にも出場し、他種目で日本記録を更新している。

その活躍ぶりを見た重本紗絵が陸上転向を決意し、パラ陸上の新星・井谷俊介も山本のリオ大会のメダル獲得に刺激を受けるなど、パラアスリート界に大きな影響を与え続けるベテランだ。東京大会での金メダル初獲得が期待される。

マラソン:堀越信司

マラソンT12(視覚障がい)部門で東京大会代表に内定しているのが堀越信司だ。ロンドン大会で5000mに出場後、マラソンに転向した。2016年のリオ大会は岡村正広との日本人対決に競り負け惜しくも4位だった。

2019年4月のロンドンマラソンでは、2時間25分26で自己ベストとアジア記録を更新しており、メダルは射程圏内といえる。東京大会での悲願のメダル獲得を狙う。

ボッチャ:杉村英孝

先天性の脳性麻痺を患う。高校時代まで車いすサッカーをプレーしていたが、ボッチャに転向すると、日本代表まで登りつめた。主将を任された2012年ロンドン大会に続いて出場した2016年リオ大会では、BC1/BC2混合で谷隆行、廣瀬隆喜、藤井友里子とともに銀メダルを獲得。個人でも日本選手権を複数回制し、国内ボッチャ界を牽引する存在になった。

ボッチャはカーリングに近いルールだが、相手の玉を弾くだけでなく、相手の玉に「乗せる」という攻め方もある。杉村は様々な球種を正確に使いこなし、難しい局面でもゲームをコントロールする。ボッチャの奥深さを教えてくれるアスリートだ。

リオデジャネイロ大会での日本人メダリスト一覧

リオ大会では銀10、銅14、計14個のメダルを獲得した日本パラ代表勢。東京パラリンピックでも、水泳、陸上でのメダルラッシュが期待できるかもしれない。

車いすラグビー

  • 銅メダル:若山英史、羽賀理之、官野一彦、池崎大輔、今井友明、仲里進、島川慎一、庄子健、岸光太郎、山口貴久、池透暢、乗松聖矢

車いすテニス

  • 国枝慎吾・斎田悟司(男子ダブルス銅)、上地結衣(女子シングルス銅)

自転車ロードレース

  • 藤田征樹(TTC3男子銀)、鹿沼由理恵(TTB女子銀)

水泳

  • 山田拓朗(50m自由形S9銅)、木村敬一(50m自由形S11銀、100m自由形S11銅、100m平泳ぎS11銅、100mバタフライS11銀)、津川拓也(100m背泳ぎS14銅)、中島啓智(200m個人メドレーSM14銅)

柔道

  • 廣瀬誠(60kg級銀)、正木健人(100kg超級銅)、廣瀬順子(57kg級銅)

ボッチャ

  • 混合団体BC1-2銀(木谷隆行, BC、廣瀬隆喜, BC2、藤井友里子, BC1、杉村英孝, BC2)

陸上

  • 佐藤友祈(400mT52銀、1500mT51/52銀)、岡村正広(マラソンT11/12銅)、4x400mリレーT42/47銅(芦田創, T47、佐藤圭太, T44、多川知希, T47、山本篤, T42)、山本篤(走幅跳T42銀)、辻沙絵(400mT45-47銅)、道下美里(マラソンT12銀)