東京五輪の近代五種・トライアスロン日本代表は?出場権の獲得状況を整理: 1年延期の影響は?
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大により、Tokyo2020(東京五輪)の1年延期が決定された。その結果、出場権の獲得や日本代表の選考にも大きな影響が出ている。ここでは近代五種とトライアスロンの出場権獲得状況、日本代表選考、内定者について確認する。
■近代五種
東京五輪では男女各「36」選手による個人戦のみが行われる。国・地域ごとの出場枠上限は「2」。2019年のワールドカップファイナル優勝者、各大陸選手権の上位入賞者、2019年と2020年の世界選手権の上位3選手、UIPM(国際近代五種連合)オリンピック世界ランキング(OPWR)上位6名などに、出場権が与えられる。ただし、新型コロナウイルスの感染拡大、東京五輪の1年延期などにより、世界選手権を含む2020年3月以降のOPWR対象大会などが中止・延期となっている。
2020年4月時点で出場権を獲得している日本人選手は、岩元勝平と朝長なつ美の2名。日本人選手が今後、国・地域ごとの出場枠上限「2」を超える出場権を獲得した場合は、世界ランキング上位2名が東京五輪出場資格を得るため、現時点では“条件付き”内定となっている。日本には開催国枠「1」ずつが与えられているものの、最低限の出場枠を保証するもののため、未使用となる。
UIPMは延期した世界選手権について9月下旬か10月の開催を発表している。
- 男子:岩元勝平・「1」まで
- 女子:朝長なつ美・「1」まで
■トライアスロン
日本トライアスロン連合は2020年3月25日、東京五輪の日本代表選手選考基準に関して、今後の対応を発表。今後変更されるITU(国際トライアスロン連合)オリンピック個人出場資格基準に則り、これまでの日本代表選手選考基準での結果を総合的に評価するとした。東京五輪の1年程度延期が発表される前の時点で、男女とも「第1優先候補」「第2優先候補」に該当する選手がいない。そのため、延期となったITU世界トライアスロンシリーズ・アブダビ大会(アラブ首長国連邦・2020年3月開催予定)、あるいは代替大会で結果を残した選手が、最有力の日本代表候補となる。
国・地域ごとの出場枠上限は「3」で、日本は開催国枠として男女とも「2」枠が与えられている。ただし、ITUオリンピックランキングで上位140位以内に入っていることが条件となる。また3枠目を獲得できるかも、ITUオリンピックランキングで判断される。なお混合団体(ミックスリレー)は、男女2名ずつで国・地域ごとに1チーム編成する。
参考:第32回オリンピック競技大会(2020/東京)トライアスロン競技日本代表選手・選考基準
- 男子個人:「2」~「3」
- 女子個人:「2」~「3」
- 混合団体:男女「2」名ずつ