東京五輪のチケットデザイン発表 日本を象徴するデザインを採用

1 執筆者 オリンピックチャンネル編集部
紅、藍、藤、松葉…日本を象徴する4色を採用したチケットデザイン

東京2020 組織委員会は1月15日、東京2020 オリンピック・パラリンピック観戦チケットのデザインを発表した。競技会場や都市装飾などに使われる「コアグラフィックス」と「スポーツピクトグラム」を用いた、日本らしいデザインが採用された。

日本の美や美意識を象徴する「コアグラフィックス」

「コアグラフィックス」は、五輪ボランティアのユニフォームや各種東京2020 公式ライセンス商品などに広く展開されるデザインで、日本らしさを演出するために、デザインモチーフとして “かさねの色目”が用いられている。“かさねの色目”とは、十二単(じゅうにひとえ)に代表される色の組み合わせの一つ。古来より祝事やハレの日の装いとしても用いられ、日本の四季折々の自然の色合いを重ね合わせた、日本の美や美意識を象徴する。

“かさねの色目”にならって同系の6色が重ねられ、それぞれのチケットでコアグラフィックスの表情が少しずつ異なる。

1964年の東京オリンピックで生まれた考え方を継承した「スポーツピクトグラム」

「スポーツピクトグラム」は、それぞれの競技を正確に表すと同時に、コミュニケーションツールとして情報を伝える大切な役割を持つ。1964年の東京オリンピックで生まれたスポーツピクトグラムの考え方を継承するだけでなく、さらに発展させ、躍動するアスリートの動きを魅力的に引き出すデザインとなっている。開催期間のみならず、後年にわたって人々の記憶の中に東京2020 大会を印象づけるデザインが用いられた。

紅、藍、藤、松葉…4つの色で作られたオリンピック・パラリンピック観戦チケット

観戦チケットは紅(くれない)、藍(あい)、藤(ふじ)、松葉(まつば)という4つの色に分かれて、各競技会場の色に合わせている。

紅(赤色)は古来より祝事などでよく使われる、日本を象徴する色。藍は日本人に古くから親しまれてきた青色で、世界でも日本を表す色として広く知られ、大会エンブレムの色も藍色の一つ。藤は枕草子に登場するなど、古来より日本の美しい花として知られる藤の花の紫色。松葉は枕草子に登場する縁起が良い樹として祝事に用いられる松の葉の色を表す。

会場で一体感を感じられると同時に、会場案内の手助けとしても期待できるデザインとなっている。

観戦チケットの全デザインを東京・日本橋で一般公開

デザインの種類は、オリンピック観戦チケットが開閉会式を除く59 種類、パラリンピック観戦チケットは開閉会式を除く25 種類。バラエティ豊かなデザインが出そろった。東京2020 大会観戦チケットの全デザインは、2020年1月15日から2020年1月29日まで日本橋三井タワー1階アトリウムで一般公開される。期間中は誰でも自由に見ることができる。

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