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オリンピック・パラリンピック選手村

オリンピック・パラリンピック選手村は、2023年の第4四半期に完成する予定。翌年には、パリ2024に出場するアスリートを迎え入れる。選手村では、アスリートに最高のサービスが提供されるだけでなく、パリ北部の新しい地域として誕生し、パリ2024の追求する環境基準の模範として、パリ2024後は、セーヌ・サン・ドニ県の市民に還元される。

オリンピック・パラリンピック選手村の建設に参加する企業グループは、2019年3月に始まった公募で、オリンピック施設建設公社(SOLIDEO: Société de Livraison des Ouvrages Olympiques)に入札した。厳選された建設プロジェクトによって、パリ2024のビジョンが現実のものとなる。選手村は、先駆的な環境基準に従い、大会中のアスリートの要求に応え、また、地域にとって将来的な恩恵をもたらすことができるよう配慮され建設される。

アスリートによるアスリートのための選手村

パリ2024オリンピック・パラリンピック選手村を設計するにあたり、パリ2024はアスリート自らの意見を聞く必要があった。そして、5つの大陸を代表するアスリートたちが集まり、選手村の理想像を共有する機会を得ることができた。今後、パリ2024のアスリート委員会のマニフェストに従って、エリアの整備が進められ、アスリートによるアスリートのための選手村が創造されることになるだろう。

オリンピック・パラリンピック選手村:ファクトとデータ

選手村は、3つの都市、サン・ドニ、サン・トゥアン、リル・サン・ドニに広がる。パリ2024オリンピック開催中は、14,250人のアスリートを、パラリンピック開催中は8,000人のアスリートを迎え入れる。毎日、60,000食もの食事が振る舞われ、医療クリニックでは、常時、アスリートに対応する準備が整う。パリ2024閉幕後、選手村は新しい地域として生まれ変わり、次の施設が整備される予定となっている。

● 2,500世帯の新しい住宅

● 学生寮

● ホテル

● 3ヘクタールの自然公園

● 約7ヘクタールの庭園

● 120,000平方メートルのオフィスと公共施設

● 3,200平方メートルの近隣の商業施設

写真: Sector E_Nexity SA-Eiffage Immobilier IDF consortium

レガシー:未来の都市

モダンな作りの建物の素晴らしさ以上に、選手村には、パリ2024のビジョンに見合った、低炭素、低予算の努力責任を果たすことが求められる。選手村は、パリ2024とSOLIDEOの求める高い環境水準を満たすものとなるだろう。そして、2050年の将来像を見据え、次の観点を取り入れて、地域に新しい都市空間を実現する設計を目指す。

  • 選手村は、生物の多様性を保護して改善する(屋根の上面は、昆虫や鳥に住む場所を与え、小動物の通り穴を設けた囲いを整備する)。
  • 選手村の二酸化炭素排出削減予算は、パリ2024の気候変動計画の目標のひとつを達成するために活用され、2050年のカーボンニュートラルへの取り組みを押し進める(たとえば、建設には木材と有機栽培による資材を使用するなど)
  • 選手村には、2050年の気候に地域が適応することを手助けするため、気候変動の影響を軽減する機能を持たせる。
写真: Sector E_Nexity SA-EiffageImmobilier IDF consortium

パリ2024閉幕後、11月には選手村の居住施設を一般の住宅として使用できるよう整備が開始される。これによって、環境に配慮した最新の機能的なコミュニティとなり、2025年に向けて将来的な町づくりに貢献する。