フランス・パラリンピック・スポーツ委員会(CPSF)
フランス・パラリンピック・スポーツ委員会(CPSF)は、フランス国内の障がいがある人に、レジャーあるいは競技にかかわらず、スポーツ活動の機会を提供する団体や企業を代表し、それらを率先して取りまとめるスポーツ・ムーブメントの中心的組織である。
CPSFは、1901年にフランス法で制定された非営利組織である。1992年に設立された当初は、フランス障がい者スポーツ・エクササイズ連絡会議(COFLAPSH)と呼ばれていた。当時は、フランス・パラ・スポーツ連盟、フランス・アダプテッド・スポーツ連盟、フランスろう者連盟の3団体で構成され、議長はアンドレ・オーバーガーが務めた。1996年に現在の名称、CPSFに変更されている。
CPSF は、2つのミッションを掲げている。
- 国際パラリンピック委員会(IPC)のメンバーとしてフランスを代表し、夏季・冬季パラリンピック競技大会に出場するフランス代表選手団を選考し管理を行う。
- 障がいがある人のスポーツ参加を促進するため、国内の各スポーツ連盟を代表して取りまとめる。
ニーズに応えるムーブメント
フランスのパラリンピック・ムーブメントは、普遍性、平等、調和、公平の4つの重要な価値を活動の基盤としている。CPSF は、障がいのある人がハイレベルなスポーツへ参加する機会が少なく、またその環境整備も不十分だったことから設立に至った。CPSF は、パラリンピック・スポーツのムーブメントが発展することで、障がいのある人がスポーツやエクササイズを選んで参加できるよう寄与する。そして、「障がいのある人が、適切な環境で自ら選んでスポーツやエクササイズに取り組めるようになるまで」(*)、その活動を継続することを約束する。
国際的な正当性
エマニュエル・アスマンの会長時代の2013年に、CPSFの規約改革が始まった。障がいのある人のスポーツの発展に関わる連盟であればCPSFに加盟でき、CPSFは創設メンバー、パラリンピックスポーツ、関連スポーツの3つの組織に分かれている。現在、CPSFは39の連盟(フランス語)によって構成されている。
CPSFの国際的な正当性は、2015年にその役割がフランスのスポーツ条例に認識されたことでさらに強化された。CPSFはまた、パリ2024オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会及び国立スポーツ・エージェンシー(ANS)の創設メンバーである。
*「フランス・パラリンピック・ムーブメント」の価値と倫理の憲章から引用