女子バレーボールネーションズリーグ2024で注目される7人の選手

執筆者 Chiara Belcastro
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女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)が今年も開幕した。今大会の成績をもって各国代表チームのFIVB世界ランキングが確定し、それに基づいてパリ2024オリンピック女子バレーボールの最後の5つの出場枠を獲得する代表チームが決定される。

世界トップの16の代表チームの選手たちは、5月14日から6月23日までの期間、次の7会場で代表チームの威信にかけて熾烈な戦いを繰り広げる。

予選ラウンド

  • アンタルヤ(トルコ)
  • リオデジャネイロ(ブラジル)
  • マカオ(中華人民共和国)
  • アーリントン(アメリカ合衆国テキサス州)
  • 香港(中華人民共和国)
  • 北九州(日本)

決勝ラウンド

  • バンコク(タイ)

ここでは、トルコのスター選手、メリッサ・バルガス、アメリカ合衆国のジョーダン・ラーソン、日本の石川真佑(まゆ)ら、昨年のVNL決勝ランキング7位までの各国代表チームからそれぞれの注目選手を挙げた。

バレーボールネーションズリーグ2024の注目選手

メリッサ・バルガス(トルコ)

キューバ出身のオポジットヒッターであるバルガスは、ダニエレ・サンタレッリ監督率いるトルコ代表チームにとって不可欠な存在だ。昨夏、バルガスはVNLと欧州バレーボール連盟(CEV)女子欧州選手権においてトルコ代表チームの初優勝に大きく貢献し、両大会で最優秀選手賞に選ばれている。

リーグにおいても、昨シーズンはバルガスにとって大きな達成感を得るものだった。バルガスは、天津女子バレーボールクラブで中華人民共和国選手権を制覇し、その後、イスタンブールのフェネルバフチェに戻りトルコカップとトルコバレーボールリーグを優勝に導いている。

シュ・テイ(中華人民共和国)

リオ2016オリンピックでは中華人民共和国代表チームのキャプテンとして金メダルを獲得し、MVPにも選出されたスパイカーのシュ・テイは、今大会でオリンピック出場枠の獲得を目指す。代表チームは、同国のレジェンド、ジェニー・ラン・ピン監督の後任としてベンチに座るツァイ・ビン監督が率いる。

手首の手術を受け、そこから回復を遂げた29歳のシュ・テイが代表チームに戻るのは、東京オリンピック以来となる。

昨シーズンのシュ・テイは、イタリア・セリエAのクラブチーム、サヴィーノ・デルベーネ・スカンディッチで有意義なシーズンを過ごした。チームはCEVチャンピオンズリーグの準決勝には進出することができなかったが好成績を残した。

ヨアンナ・ボロシュ(ポーランド)

ポーランドのセッターであるボロシュは、手のけがからの回復のため、2023年のVNLを欠場している。自国ウッチで開催されたパリ2024オリンピック予選トーナメントで復帰し、代表枠の獲得に尽力した。

今年の5月にトルコ・アンタルヤで行われたスーパーファイナルで、イタリア・セリエAのクラブチーム、イモコ・コネリアーノとともに優勝を果たしたばかりのボロシュは、ステファノ・ラバリーニ監督による指揮のもとキャプテンとして代表チームを率いる。

ジョーダン・ラーソン(アメリカ合衆国)

ネブラスカ州出身の女子バレーボール界のスーパースター、ジョーダン・ラーソンはまだ自分のキャリアに満足しているわけではなさそうだ。ロンドン2012での銀メダル、リオ2016での銅メダル、そして東京2020での金メダルを獲得しているが、カーチ・キライ監督が率いるチームを4大会連続となるオリンピック出場に導くことを目指す。

東京2020でベストヒッターだった37歳のラーソンは、金メダル獲得の後、いったんはナショナルチームを離れた。2023年のVNLのためにチームに戻った彼女は、2023年の北米選手権で銀メダルを獲得し、ポーランド・ウッチで開催されたパリ2024オリンピック予選トーナメントでパリ2024への出場枠獲得に大きな貢献を果たした。

2025年開幕予定の女子プロリーグ、リーグワンバレーボール(League One Volleyball)ではネブラスカのチーム、オマハに所属する。

ガブリエラ・ギマラエス(ブラジル)

オリンピック出場枠をすでに獲得している「ガビ」ことガブリエラ・ギマラエスは、ブラジル代表チームのアウトサイドヒッターとしてパリ2024の前哨戦としてVNLに出場する。

ブラジル代表はVNL2023で5位に入り、自国で開催された南米選手権で23回目のタイトルを1セットも落とすことなく勝ち切り強さを示した。

ジョゼ・ギマラエス監督率いるブラジル代表チームのキャプテンであるガビは、2019年以降、トルコ・イスタンブールのクラブチーム、ワクフバンクでプレーし、トルコリーグやトルコカップ、国内スーパーカップ、2021年世界クラブ選手権、そして欧州チャンピオンズリーグ(2022年にはMVPに選出された)での勝利に貢献した。

パオラ・エゴヌ(イタリア)

パオラ・エゴヌは、ポーランド・ウッチで行われたパリ2024オリンピック予選トーナメントでには不出場だったが、今大会ではイタリア代表チームに戻ってくる。

すでに2度のオリンピック出場を経験している25歳のエゴヌは、東京2020オリンピックの開会式でイタリア代表の旗手を務めた。

2022年VNLでMVPを受賞し、イタリア代表チームの金メダル獲得に貢献したエゴヌは、オリンピック出場枠獲得のために代表チームに戻り、今大会でパリ出場枠獲得を目指す。

2019年以降、CEVチャンピオンズリーグのスーパーファイナルでは、常にエゴヌが注目された。ヴェロ・バレー・ミラノのオポジットヒッターは、2023年のチャンピオンズリーグおよびイタリアンカップ、スーパーカップでの銀メダル獲得に貢献している。

石川真佑(日本)

女子日本代表のアウトサイドヒッター、石川真佑(まゆ)。2022-2023シーズンでは、Vリーグ最多得点記録を更新し、スコアラーとして活躍した。2023年はイタリア・セリエAのイル・ビゾンテ・フィレンツェでプレーした石川は、5月11日、同じくセリエAのイゴール・ゴルゴンゾーラ・ノヴァーラと契約したことを発表した。パリ2024の後、9月からは引き続きイタリアでプレーを行うことになる。

昨年9月のパリ2024予選(ワールドカップ)では、女子日本代表チームのメンバーとして出場し、最終戦となったブラジル代表戦では、アタックでポイントを量産した。しかし、フルセットを戦った末に敗れ、オリンピック出場枠の獲得はならなかった。

石川の持ち味は高速なジャンプサーブ。昨年のVNLではサーブ力でチームの躍進に貢献した。イタリアで強化されたフィジカルを生かし、今大会でのオリンピック出場枠の獲得を期待したい。

女子バレーボールネーションズリーグ2024放送予定・ライブ配信