パリ2024まであと200日! 「特別な大会」を生み出す5つの要素

執筆者 Sam Peene
1 |
Olympic Games Handover, Paris
写真: Aurelien Meunier/Getty Images

画期的な開会式、男女同数参加など、パリ2024オリンピックはアスリートや観客にとって特別な体験となることだろう。その特別感を生む5つの要素を紹介しよう。

オリンピックメンバーシップ|無料ライブ配信&オリジナルシリーズ - 今すぐ入会しよう!

7月26日に予定されているパリ2024オリンピックの開会式まで、あと200日。

8月11日までの期間中、パリ中心部を舞台に夏季競技の選手たちがスポーツの魅力を世界中に伝え、都市全体はオリンピック一色に染まる。選手をはじめ観客など、多くの人がそのオリンピック体験に大きな期待を寄せてパリを訪れることだろう。

このパリ2024オリンピックは、史上初めての試みとしてセーヌ川で開会式が実施されるほか、男女同数が参加する初めてのオリンピックとなる。

さらに、美食の国として知られているフランスを訪れる人々は、地元の農家やシェフによる地元の新鮮な食材を使った料理を楽しみにしているはずだ。

ここでは、パリ2024がこれまでのオリンピックとは一線を画す特別なものとなる理由を5つに絞って紹介しよう。

開会式で史上初の試み

パリ2024は、オリンピック開会式のコンセプトを大きく変化させることになるだろう。

競技会場が街の中心部に点在する中、2024年7月26日の開会式は街の中心を流れるセーヌ川で行われる。50万人以上が参加しての大規模なものとなるこの開会式で、各国代表団は川に浮かぶボートに乗っておよそ6キロの船の旅を行った後、開会式最後の催しが予定されているトロカデロ広場に向かう。

競技とパリの歴史的建造物を同時に堪能

歴史的建造物が数多く立ち並ぶパリでのオリンピックとなれば、競技会場としてそれらのランドマークを活用する手はない。

ビーチバレーボールの観客は、屋外アリーナでの熱戦を見ながらエッフェル塔を見上げることができ、トロカデロ広場では街を見下ろしながらトライアスロン、自転車ロードレース、マラソンなどを観戦することができる。

また17世に建造されたヴェルサイユ宮殿では馬術競技など、1900年のパリ万博のために建てられたグランパレではフェンシングなどが実施される。

競技会場の8割がオリンピック・パラリンピック選手村から半径10km以内に位置しているため、徒歩や公共交通機関を利用して競技観戦に出かけられるなど、利便性が高いもの魅力のひとつだ。

ブレイキンのオリンピックデビュー

東京2020スケートボードスポーツクライミングサーフィンが新たな競技として実施されたが、それらが再びパリ2024でも実施されるだけでなく、新たなアーバンスポーツがオリンピック競技として加わる。ブレイクダンスの名でも知られるダンススポーツ「ブレイキン」だ。

オリンピック予選を兼ねて2023年までに行われた各大会では、Bボーイ、Bガールと呼ばれるダンサーたちが個性あふれるスタイルでダンスバトルを繰り広げてきた。会場一体となって盛り上がるその雰囲気は、パリ2024を前にすでにオリンピックに新風を吹き込んでいると言えるだろう。この競技は、スケートボードなどとともにパリ中心部のコンコルド広場で実施される。

また国際オリンピック委員会(IOC)の新たな試みとして、ブレイキン、スケートボード、スポーツクライミング、BMXフリースタイルの最終予選を同時に行う「オリンピック予選シリーズ(OQS)」が5月に上海、6月にブダペストで初めて実施される。

オリンピック予選シリーズとして、上海(5月16日〜19日)、ブダペスト(6月20日~23日)の2都市でオリンピック最終予選が実施される。

出場者数は男女同数

国際オリンピック委員会は2023年3月、「パリ2024オリンピックは、競技における男女同数参加を達成する史上初のオリンピックとなる」と発表した。パリ2024オリンピックは、7月26日から8月11日まで、男子選手5,250人、女子選手5,250人が出場して競い合うことになる。

また、フランスにあるるスポーツ施設の名称について、女性の名前を冠する施設が1%にとどまることを受け、自治体とパリ2024組織委員会は、スポーツ施設の名称変更に取り組んでいる。

美食の国、フランス

パリ2024が料理のテーマとして掲げるのが「美食。よりローカル、より植物性」。美食の国を訪れるアスリートや観客は、選手村や競技会場内・周辺エリアで、フランスならではの食事に胸を躍らせていることだろう。

パリ2024が掲げる食事面での目標は、この一大イベントを通じ、「いかに創造的で持続可能な食を、国際的な一大イベントで提供することができるかを示すこと」にある。農家、シェフ、職人、レストラン、ケータリング、栄養士など、それぞれが協力し、粋を極めた同国自慢の料理を紹介する。