パリ2024オリンピック、62スポーツのピクトグラム発表

執筆者 Sean McAlister
1 |
パリ2024のフェンシング競技が実施されるグラン・パレ
写真: Paris 2024

上品さと大胆な色彩を融合させた、パリ2024オリンピックのビジュアル・アイデンティティが発表された。62スポーツのピクトグラムは「名誉の印」としての役割を担う。

パリ2024組織委員会は2023年2月8日、次のオリンピックのビジュアル・デザインとピクトグラムを公開した。それらはフランスらしい上品さと大胆な色彩、そしてフランスの都市に見られる石畳を表すものとなっている。

この新しいデザインは、青、赤、緑、紫の色彩で、フランスの豊かさと多様性を表現している。

また62のピクトグラムは、競技種目だけでなく、家族、誇り、価値観、地域社会などを表す「バッジ・オブ・オナー(名誉の印)」として作成された。

パリ2024のデザイン:道を切り開く大会

パリ2024のビジュアルコンセプトは、人々をスポーツの祭典に招待し、スポーツを発展させ、パリと大会の素晴らしさを伝えることを中心に考えられ、フランスの気品とこの大会の精神を反映した、大胆でカラフルなデザインとなった。

大会のエンブレムとしてマリアンヌ、マスコットとしてフリジア帽が選ばれ、ビジュアルデザインは有名なパリの石畳が中心となる。

石畳は古くからフランスの都市生活の特徴であり、パリでは中世以降に見られ、19世紀の交通システムの出現によりさらに浸透した。パリ2024では、このシンボルをフランスの有形・無形の遺産を象徴するものとして、新しいデザインに取り入れた。

それぞれの石は、スポーツのイメージ、象徴的な場所、フランスの生活様式を表現したものなど、3種類のシンボルのうちの1つで飾られている。

色彩は、多様性とパリ2024のスローガン「広く開かれた大会」の精神を表している。

パリ2024オリンピックの会場とビジュアルデザイン

パリ2024:意義のある大会

パリ2024のビジュアル・アイデンティティは、セレブレーション(祝祭)、移行、合理化、パーソナライゼーションという4つの方針に基づき、それぞれが大会の全体的なメッセージを反映している。

セレブレーション(祝祭):祝祭感

スポーツを通じて人々を結びつける新しいデザインは、世界最大のスポーツイベントであるオリンピックを祝福するものとなる。カラフルで陽気なデザインは、オリンピックの精神を反映している。

トランスファー(移行):スタイル

スポーツをスタイリッシュに都市に移し、ファッションの中心地であり、光の都であるパリを反映したエレガントなパリ2024のデザインが誕生した。このデザインは、フランスの創造的な精神と、前回パリで開催された1924年の大会時に流行したアールデコから影響を受けたものとなっている。

ラショナライゼーション(合理化):責任感

合理的で責任感のある大会を提供するというパリ2024の目標に沿って、オリンピックとパラリンピックの両方に共通のテーマが選ばれ、両者の違いは最小限に抑えられている。表現のスタイルは変わらず、オリンピック・リングがアギトス(パラリンピックのシンボルマーク)に置き換えられ、特定のスポーツのシンボルは他のアイコンに置き換えられている。

パーソナライゼーション:集団の意識

パリ2024は「みんなのための、みんなの大会」として、フランス国内および国外のあらゆる地域を団結させる。このことを念頭に置き、史上初めて、大会のデザインをホスト・コミュニティやパートナーの色で彩ることになり、デザインをそれぞれのイメージでパーソナライズすることができる。

パリ2024ピクトグラム:アスリートの誇りとなる名誉の印

パリ2024オリンピックのデザインと同時に、62のピクトグラムが新たに公開された。

それぞれのピクトグラムは、スポーツの種目だけでなく、家族、誇り、価値観、地域社会を表す名誉の印となる。参加者たちがそれぞれのスポーツファミリーに属していることの象徴であり、素晴らしいスポーツコミュニティとの絆の証でもある。

各ピクトグラムは、対称軸、地面の描写、スポーツの表現という3つの要素で構成されている。

ピクトグラムは東京1964オリンピックから採用されており、各競技を表現するために様々なシンボルが使用されてきた。東京1964以降、各競技を象徴するピクトグラムは、開催国によって様々な工夫が凝らされ、大会ごとに様式が変更されてきた。

パリ2024では、再びピクトグラムに革命を起こし、素晴らしいスポーツコミュニティとの絆を表現することになる。