上地結衣が女子シングルスで金! ダブルスと合わせて2冠達成!パリ2024パラリンピック車いすテニス
2012年に初めてパラリンピックに出場してから12年。30歳の上地結衣(かみじ・ゆい)がついにパラリンピック車いすテニス女子シングルスの金メダルに輝いた!同種目での金メダルは日本勢初。上地は前日の女子ダブルスと合わせて2冠を達成した。
パリ2024パラリンピックでは9月6日、全仏オープンの開催地ローラン・ギャロスで車いすテニス女子シングルスの決勝が行われ、東京20020銀メダルの上地結衣が同金メダリストのディーデ・デフロート(オランダ)と対戦し、フルセットの激戦の末に勝利をおさめて金メダルを獲得した。優勝を確信した瞬間、上地は両手で顔を覆って涙を流した。
試合後のインタビューで上地は、「ファーストセットを取られて厳しい時間も長かったんですけど、コートサイドで見守ってくれているチームの皆さん、たくさん応援に来てくださっている方々の後押し、声援があって、諦めずに最後まで戦うことができた。諦めなかったからこそチャンスが来てそれをものにすることができたと思います」とコメント。「自分1人で戦っているのではなくて、たくさんの方と一緒に戦っている気持ちで毎日毎日過ごしていて、最高の結果を皆さんにご報告することができて嬉しいです」と喜びを語った。
第1セットは上地がリードする立ち上がり(4-1)となったが、デフロートのパワフルで正確なショットに後半は押されてこのセットは6-4でデフロートの手に。続く第2セットはそれぞれ1ゲームずつを重ねていく中、最後3セットを上地が連続でとって6-3。セットカウント1-1で試合は最終セットに突入した。
第3セットに入ると上地そしてデフロート、両者ともに気持ちの引き締まった表情でラリーを繰り広げ、ゲームカウント5-4で迎えた10ゲーム目。上地がポイントを重ねて40-0。優勝まであと1ポイントまで迫ると、上地は右手で拳を作って何度も上下に動かし、気合いを込める。次のラリーではデフロートの力強いショットを上地がひとつひとつ正確に返すもののショットが決まって40-15。デフロートもプレッシャーや焦りのようなものを感じていたことは想像にかたい。最後はデフロートのダブルフォルトで上地の勝利が決まった。