パリ2024オリンピック、聖火リレーの出発地はマルセイユ

執筆者 Olympics.com
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Illustration of the Belem boat arriving in Marseille with the Olympic Flame
写真: Paris 2024

ギリシャのオリンピアで採火式が行われた後、オリンピック聖火は南仏マルセイユに運ばれ、パリ2024オリンピック開会式に向けて出発する。

オリンピック聖火は2024年春にフランス・マルセイユに運ばれ、ここがパリ2024オリンピック聖火リレーの出発地となる。

古代オリンピックが開催されたオリンピアでオリンピック聖火が採火された後、聖火は1896年に運航を開始した3本マストの壮大な船「ベレム号」で南フランスのマルセイユに向かう。この船は19世紀に活躍した最後のフランス船で、アテネとマルセイユという歴史を共有する2つの都市を結ぶ。

コカ・コーラとBPCEグループがスポンサーを務めるオリンピック聖火リレーは、2024年7月26日にフランスの首都で開催されるパリ2024の開会式に向けた長い旅路を歩み始める。聖火リレーのルートは2023年5月に公開される予定。

パリ2024組織委員会のトニー・エスタンゲ会長は、「マルセイユではオリンピックで800人のアスリートを迎え、同地ではセーリング10種目とサッカー10試合が行われます。この重要なイベントは、マルセイユで私たちが目にすることになるオリンピックの精神を人々に味わってもらうものです」と話した。

マルセイユで生まれ育ち、東京2020オリンピックで7位に入賞したスケートボーダーのバンサン・マテロンは、2月5日〜12日にアラブ首長国連邦で開催されるスケートボード・パーク世界選手権を前に、聖火を迎えることについて語った。

「(マルセイユは)私がずっと暮らしてきた場所で、スケートボードを始めた場所でもあります。オリンピック聖火が到着することはとても光栄なことです」と語った。

「マルセイユはフランス全土にスポーツを広める町です。海、太陽、サッカー、スタッド・ド・マルセイユ、スケートボードなど、あらゆるスポーツができます。この街の誇りです」

オリンピック聖火リレー、大会最初のハイライト

オリンピックの伝統のひとつである聖火リレーは、平和、団結、友情のシンボルである。聖火リレーでは、古代オリンピックへのオマージュとして古代オリンピア遺跡でのセレモニーが行われ、太陽光から採火された聖なる炎を運ぶ。

その後、何千人もの聖火ランナーが開催都市まで聖火をつなぎ、開会式で聖火台に点火して大会の開会を宣言する。

この旅は来年マルセイユからスタートする。同地はギリシャと密接な関係にあり、パリ2024では数多くのスポーツイベントが開催される。

アテネからマルセイユへ、パリ2024の精神を反映したモダンな旅路

オリンピアで採火された聖火は、ギリシャの首都から地中海を渡り、古代オリンピックの故郷と「光の都(Pays des Lumières)」を結ぶ。聖火はマルセイユの旧港に到着後、港で盛大な祝賀行事が行われ、聖火リレーの開始が宣言される予定となっている。

サッカーファンでもあるマテロンは、「この祝賀会はとても素晴らしいものになるでしょう。チャンピオンズリーグの決勝戦にマルセイユが出場するようなものになるでしょう。大観衆が押し寄せるでしょうし、私もぜひ参加したいです」と語った。

2600年の歴史を持つマルセイユは、ギリシャ(マッサリア)の旧植民地であると同時に、フランスで最も古い都市でもある。フォセア出身の男性とケルト・リグリアの女性が結婚してこの街が誕生して以来、何世紀にもわたって世界中の人々を受け入れてきた。スポーツとオリンピックの価値観を反映した、温かく、華やかで、開かれた街でもある。

また、スタッド・ド・マルセイユとマルセイユ・マリーナという2つの競技会場では、それぞれサッカーセーリングの競技が行われ、大きな役割を果たすことになる。

エスタンゲ会長は、「パリ2024組織委員会がマルセイユを選んだ理由はいくつかあります。同地が長年にわたりパリ2024のプロジェクトに関わっており、スポーツがこの街と人々の心の中で重要な位置を占めていることが決め手となりました」と語った。