パリ2024男子バレー日本の準々決勝敗退… 髙橋藍「ブラン監督と一緒にオリンピックでメダルを取りたかった」

執筆者 Yukifumi Tanaka / 田中幸文
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Ran Takahashi #12 of Team Japan is consoled by Philippe Blain, Head Coach of Team Japan after the team's defeat in the Men's Quarterfinal match between Team Italy and Team Japan on day ten of the Olympic Games Paris 2024 at Paris Arena on August 05, 2024 in Paris, France. 
写真: 2024 Getty Images

パリ2024オリンピック男子バレーボール日本代表は8月5日、準々決勝でイタリアと対戦し、フルセットの末に惜敗してベスト4進出とはならなかった。

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パリ2024でのメダル獲得を目標に掲げていたバレー男子日本代表は、第1、第2セットをイタリアから奪い、準決勝進出へ先に王手をかけるも、その後は世界ランキングで日本(6位)より上位に立つイタリア(2位)が猛追して、セットカウントで同点に並ばれる。

運命の第5セットでは、両雄拮抗した展開を繰り広げ、15-15の同点。最後は日本が連続ポイントをイタリアに献上し、15-17で敗れ、前回エディションの東京2020と同様にベスト8敗退となり、オリンピックメダルの夢が潰えた。

試合後、キャプテンの石川祐希をはじめ、西田有志、山本智大、 髙橋藍がメディアの質問に答えた。

石川祐希「非常に強いチームと互角に戦えることは間違いない」

「勝つチャンスをもっていながらも、僕が最後1本決められずにこういう結果になってしまったので、非常に責任を感じています」

- 試合後のコート上で、ユニフォームで顔を覆っていたように見えた

「みんなへの感謝の気持ちと、僕が最後決めれなくて申し訳ない(と伝えました)」

- キャプテンとしてチームの成長をどのように見ているか

「今日は結果を残すことができなかったのですけど、(パリ2024で退任する)フィリップ・ブラン監督が来てから8年体制になって、その中でステップアップしてきたチームだと思いますし、 ネーションズリーグでもメダルを取れました。今日もあと1歩まで行った。イタリアのような非常に強いチームと互角に戦えることは間違いない。それは監督のおかげです」

- 4年後は考えているか

「監督もわからないですし、そこはまだ全然ないです」

西田有志「頭の整理ついてない」

「この試合内容で負けてしまったことは、いろいろ流れもあったと思うのですけど…チーム全員が、やりたいことをやっていたと思いますし…(敗因について)これっていうのは特にないと思うんです。今、頭の整理ついてないです」
「このレベルなら何が起こってもおかしくない。日本チームがここまできたのは事実。グループ戦は苦しかったが、今日は全員がベストパフォーマンスに戻ってきたと思う。あれだこれだというのは正直結果論でしかなくて、このバレーをしていて負けたなら、仕方ないということはないが、それぐらい納得できる内容だった」

- 4年後は考えているか

「僕は何も考えていないです」

山本智大「それ以上のものがこみ上げてきました」

「(試合を終えて)改めてオリンピックで勝つことの難しさを非常に感じました」
「負けた後はいろんな感情が込み上げて来て…『(選外となった)小川(智大)選手の分も』という思いをもってこの大会に臨んでいた。 試合が終わった後に、小川選手とハグした時に、それ以上のものがこみ上げてきました」
「僕自身、なんとしても勝ちたいっていう思いと、要所でいいプレーも出ていた。細かいところだったり、あと1歩のところでダメだった。 今はちょっと整理できないですけど、もう1回部屋に帰って整理して、いろんなことを振り返ったり、次のプレーにつなげられるようになりたい」

髙橋藍「ラスト1点をしっかり勝ちに行く力が必要」

「結果が全てなので、ここで負けてしまったことは、自分たちがそこを勝ち切る力がなかった。この結果が全てなので、まだまだ自分たちが強くならないといけない。勝ち切る力をつけていかないといけない試合になった」
「(勝つためには)最後の1点を取り切るっていうところなのかなって、自分は思っています。そのラスト1点をしっかり勝ちに行く力が必要だと思います」
「(敗戦直後の心境について)ここで勝つために、僕は3年間やってきて、 (チームの1人として)勝たせることができなかったのは、まだまだ甘さがあったのかな。(東京2020からの)この3年間、もっともっと成長できたんじゃないのかな。(負けたことは)もう悔しい。負けた悔しさもありながら、次この舞台で勝つためにさらに準備しないといけないっていう思いもありました」
「ブラン監督と一緒にオリンピックでメダルを取りたかったですし、メダルを取って一緒に喜びたかった。ほんとに今の自分があるのは、ブラン監督のおかげ。色々サポートしてくれたり、教えてくれたこともすごく多い。(自分の)イタリア挑戦も、ブラン監督から『挑戦したい気持ちはあるか』って最初に言われたところから始まっている。ブラン監督に勝たせてあげられなかったというか、 メダルを取れなかったっていうのは、自分の中で心残りというか、悔しい部分だと思います」

- オリンピックの難しさを感じた?

「他の大会に比べると、相手チームの気持ちの強さも違いますし、今日もそうでしたけど、ラスト1点が取れないってところも、普段だったら取れてる部分はあったのかな。相手もその1点を取られないために、死に物狂いでやってくるところが、オリンピックの特別な部分なのかなと思う」

- 故・藤井直伸選手の写真がベンチに見えました

「選手村の部屋でも、常に僕たちは藤井さんと一緒に過ごしていましたし、(決勝トーナメントの)ここからが勝負っていうことで、ベンチで藤井さんも一緒に戦うってことで、みんなで話し合って決めました」

パリ2024バレーボール男子日本代表