柔道男子66kg級・阿部一二三がオリンピック連覇達成!|パリ2024

執筆者 Koki Tateno / 立野光起
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写真: 2024 Getty Images

パリ2024オリンピック柔道男子66kg級が現地時間7月28日、シャン・ド・マルス・アリーナで開催。阿部一二三がTokyo2020に続き、パリ2024でオリンピック金メダルを獲得した。

Tokyo2020に続くオリンピック連覇を目指していた阿部は、ラウンド16から登場。初戦でヌラリ・エモマリ(タジキスタン)、準々決勝でベンツェ・ポングラツ(ハンガリー)をそれぞれ合わせ技一本で破る。

準決勝はデニス・ビエル(モルドバ)と対戦。阿部が積極的に仕掛けると、残り1分39秒でビエルに2つ目の指導が与えられるなど試合を優位に進める。本戦4分間では決着はつかなかったが、ゴールデンスコア突入後9秒で、阿部が払腰で技ありを奪い勝利を収めた。

決勝の相手はウィリアン・リマ(ブラジル)。阿部は足技も絡めながら攻めると、残り2分15秒に隅落技ありを奪う。残り1分24秒には袖釣込腰で再度技あり。合わせ技一本で勝利し、金メダルを獲得した。

決勝後のインタビューで阿部は、オリンピック連覇の味を「最高の想い」とコメント。Tokyo2020からの3年間を「苦しい思い、しんどい思いばかりで、楽な道ではなかった」と振り返る。勝利直後の畳の上では「その思いが込み上げてきた」とも語っている。

兄妹でのオリンピック連覇を狙っていた妹の阿部詩(女子52kg級)は、ラウンド16で痛恨の敗戦。兄・一二三にとっても「妹が負け苦しい1日だった」と率直な心境を明かした。それでも「妹の分も兄がやるしかないという気持ち」で戦いに臨み、勝ち取った金メダルだった。