アレクサンドラ・ミロスワフ、女子スピードで自身の持つ世界記録を更新/パリ2024スポーツクライミング

執筆者 Michael Hincks
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Aleksandra Mirosław at Paris 2024
写真: 2024 Getty Images

アレクサンドラ・ミロスワフ(ポーランド)は、パリ2024スポーツクライミング女子スピード種目シード決定予選で、驚異的な6秒06の世界新記録を叩き出し観客を興奮させた。

2度のスピード種目世界チャンピオンであるミロスワフは、2023年9月に6秒24の世界記録を樹立しており、この予選では1本目で6秒21を記録し自身の世界記録を更新した。そして、その直後の2本目でこの圧倒的な記録を打ち立てたのだった。

南アフリカのアニヤ・ホルダーと予選で対戦したミロスワフは、ル・ブルジェ・スポーツクライミング場で大歓声を浴びた。

1本目にレーンBを登ったミロスワフは、まずは6秒21をマークして自身の世界記録を更新したことを喜び、大きく深呼吸をしてこの瞬間を味わった。

そして、そこから20分も経たないうちに、期待に満ちた観客が見守る中、2本目はレーンAに臨む30歳のミロスワフは再び輝きを放った。

完全に集中していたミロスワフは、瞬く間に壁の頂上まで登り切ってボタンを叩いた。そこに表示された6秒06の大記録に、彼女自身を含め、チーム、そして観客は大きな喝采を送った。

この記録によって、数年前には考えられなかった6秒の壁を破る可能性が示された。ミロスワフはそれを視野に入れつつ、オリンピック金メダルの獲得を目指すに違いない。続く本予選では、ミロスワフは6秒10というこれもまた素晴らしい記録をマークし、ホルダーを破って準々決勝への進出を決めている。

スピード種目準々決勝は、8月7日午後12時35分(現地時間)から行われ、順次、準決勝、決勝と続く。さらなる大記録が生まれるかもしれない。ぜひ注目したい。