「オリンピック憲章とジェンダー」をテーマに講演

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公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(東京2020組織委員会)は、大会ビジョンの3つの基本コンセプトの一つである「多様性と調和」を実現すべく、「ジェンダー平等」の推進に向け、ダイバーシティ&インクルージョンに関する取り組みを強化しています。その一環として、2021年3月22日(月)、中京大学スポーツ科学部教授で日本スポーツとジェンダー学会会長を務める來田享子氏が、東京2020組織委員会の理事・監事、評議員、職員、パートナー各社に向け、「オリンピック憲章とジェンダー」をテーマに講演を行いました。

講演には、橋本聖子会長をはじめ、理事・監事、評議員、職員、パートナー各社が参加
講演には、橋本聖子会長をはじめ、理事・監事、評議員、職員、パートナー各社が参加

「多様性と調和」の実現に向けた共通認識を深める機会に

冒頭、橋本聖子東京2020組織委員会会長が、「今日は、あらためてオリンピック憲章を学び、東京2020大会における『多様性と調和』の実現に向けた共通認識を深める機会にしたい」とあいさつし、講演が始まりました。

東京2020大会には、「ジェンダー平等」の実現の第一歩を示す責務があると語る來田氏
東京2020大会には、「ジェンダー平等」の実現の第一歩を示す責務があると語る來田氏

オリンピックムーブメントがジェンダー平等をけん引

來田氏は、「オリンピックは、中上流階級の白人男性が主な担い手となってスタートしました。ジェンダー平等の問題は、創始者のクーベルタンの時代からオリンピックが抱えてきた課題であり、その解決には多くの努力と長い時間が必要とされてきました」と語り、特に戦後のオリンピックムーブメントにおけるジェンダー平等の歩みについて、オリンピック憲章に沿って説明。

その上で、「スポーツ界のジェンダー平等の達成には長い時間がかかっています。オリンピックムーブメントは、達成をけん引する立場。IOC(国際オリンピック委員会)が2018年に『ジェンダー平等政策』を発表した後の最初の大会である東京2020大会には、その実現の第一歩を示す責務があります。大会史上初の『東京2020 ジェンダー平等報告書』の作成など、日本発信の試みを期待。パートナー企業等の協力も得て、大会が日本社会のジェンダー不平等解消の契機になると素晴らしいのではないか」と訴えました。

続けて、クーベルタンの言葉を紹介し、「『競技は観察、批判的思考、自制心、計算に基づく努力、エネルギーの消費。失敗に直面した際の実践哲学の種をまく。それらは若者たちにとって避けがたく必要なものだ』。つまり批判的に自分をみて、失敗に直面したときこそそれをどう生かすか考えろ、そうして自分を乗り越えていってくれ、というのがクーベルタンの言いたかったことだったと思っています」と締め、講演を終えました。

「100年後、日本は変わったねと言われるように、東京2020大会がエポックメイキングになったと思われるために、責任を新たに感じた」と話す小谷実可子スポーツディレクター
「100年後、日本は変わったねと言われるように、東京2020大会がエポックメイキングになったと思われるために、責任を新たに感じた」と話す小谷実可子スポーツディレクター