オリンピックデー
1894年6月23日、パリのソルボンヌ大学で開催されたパリ国際アスレチック会議にて、ピエール・ド・クーベルタン男爵が提唱したオリンピック復興計画が採択され、同時に国際オリンピック委員会(IOC)の設立が決定された。1896年、クーベルタンは古代以来中断されていたオリンピックをその誕生の地、ギリシャ・アテネにおいて、近代オリンピックとして開催することを成し遂げたのだった。
IOCとオリンピックデー
IOCは、その設立と近代オリンピックの創設を記念して、1948年に6月23日をオリンピックデーと定め、記念行事を開催した。1983年にIOCによってスポーツ・フォー・オール専門委員会が立ち上げられたが、それ以来、オリンピックデーは3つのコンセプト、「動く、学ぶ、見つける」を柱とし、スポーツとオリンピズムを象徴する日として祝福されている。2015年6月23日、パリ2024はオリンピックデーに合わせて、パリがオリンピック・パラリンピックの開催地として立候補することを発表した。
パリ2024オリンピックデー
オリンピックデーは、開催地がパリに決定した2017年以来、大きな転機を迎えることになった。
2019年6月23日のオリンピックデーでは、フランス国立オリンピック・スポーツ委員会、フランススポーツ省と共同で祝われ、一般市民がパリ2024に参加するための新しい試みが行われた。この日、フランス国内のさまざまな場所で開催された12のランレース(2,024m)終了後に行われた抽選で、46名(男女各23名)の幸運なランナーが選ばれたが、彼らはパリ2024のマラソン競技で同時開催される「マラソンフォーオール」に参加する資格を得たのだった。46名は、2024年8月のマラソン競技で、世界のエリートランナーと同じ日に同じコースを走るオリンピック史上初の市民ランナーとなる。
オリンピックデーのこの日、パリで開催された2,024mレースには、6,000名の市民ランナーが参加し、パリの中心にあるコンコルド広場のオベリスク(方尖塔)の周りを走った。また、多くのオリンピックファンは、アスリートと交流し、30競技を超えるオリンピック・パラリンピックスポーツについての知識を学び、華麗なスポーツの模範演技を見ることができた。
フランス中で開催されるイベント
2019年以来、オリンピックデーは、フランススポーツ省が創設した「Fête du Sport(運動会)」の実施によってフランス国内での規模を拡大し、スポーツへの参加とオリンピック価値の普及が進んでいる。2019年、フランス本土の各県と海外領では、700を超えるプロジェクトが実行されたが、これは、いかにオリンピック・パラリンピックが国全体で共有されているかを示すものとなった。市民の多くは、地元から参加するアスリートと交流し、オリンピック・パラリンピックスポーツについてより理解を深めることができた。このように、オリンピックデーは、フランス国民にとってスポーツがより身近なものとなることを目指すパリ2024の目標に貢献している。